ヒューリスティック分析とは?成果を高める分析のポイント
2021.10.07 Posted by sasaki.s
Webサイトが抱える課題の調査方法には、いくつかの種類がありますが、その中でも課題解決に役立つ代表的な手法といわれているのがヒューリスティック分析と呼ばれる分析方法です。
今回は、ヒューリスティック分析とは、いったいどのような分析手法なのか、分析にあたってどういったポイントを押さえておくべきなのか、わかりやすく解説していきます。
目次
ヒューリスティック分析とは?
ヒューリスティック分析とは、UI・UXなどユーザビリティの専門家がその経験知によってサイトの課題を抽出する分析方法です。なお、ヒューリスティックという言葉には、“発見”や“発見を促す”といった意味があります。
ヒューリスティック分析では、自社で公開しているWebサイトがユーザーにとって使い勝手の良いものなのか、離脱につながるトラブルを抱えていないかといったことを分析していきます。
この分析を行うことで、サイトのユーザビリティや売上、コンバージョンの向上など成果を得ることができます。
ヒューリスティック分析のメリット
さまざまな分析方法の中でも、ヒューリスティック分析をすれば、どのようなメリットがあるのでしょうか。ヒューリスティック分析を実施するメリットは、次の2点です。
1:サイトの開発途中でも分析が可能
ヒューリスティック分析は、実施のタイミングを問いません。そのため、Webサイトが完全に完成していない状況、つまりプロトタイプの時点で分析ができます。
公開前の段階でヒューリスティック分析を通して、大きな課題に気づくことができれば、開発の手戻りを少なくすることができます。
2:短時間・低コストで実施できる
調査に多くの人の参加が必要なユーザビリティテストの場合、準備に多数の時間と手間を要します。たとえば、調査の参加者集めはもちろん、協力者には謝礼の支払い義務も生じるでしょう。
それ以外にも、調査実施前にさまざまなコミュニケーションコストが生じます。しかし、ヒューリスティック分析なら少人数で実施でき、多くのユーザーや不特定多数の協力者を集めずに実施できます。
そのため、多くのコミュニケーションを必要とせず、「分析を実施したい!」と思ったタイミングで素早く実施できる分析手法となっています。
ヒューリスティック分析実施のポイント
ヒューリスティック分析は、その分析の性質上、どうしても分析者の主観的な要素に依存してしまうことがあります。そのため、有益で参考になる分析結果を得たいのなら複数人で評価することをお勧めします。
また、ヒューリスティック分析は定性的な調査です。そのため、アクセス解析サービスのGoogleアナリティクスやAIアナリストといった分析サービスなど、定量的な調査をあわせて用いることをおすすめします。
もし、分析指標を明確にすることが可能なら、必ず設定しましょう。何もゴールが設定されていない状況よりも、「Webサイトの導線を見直して売上を伸ばしていく」や「Webサイトからのお問い合わせ数を月5件に増やす」といった目標が設定されていた方が、それに基づいて分析ができるからです。
まとめ
ヒューリスティック分析を効果的に行うことで、Webサイトの成果を高めることができます。ヒューリスティック分析は、分析者の主観に左右されやすいため、ほかの分析手法と合わせて実施することはもちろん、評価指標を明確にすることがポイントとなります。
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