起業ストーリーを社員に話したら・・・
先々週の金曜日に社員全員で丸1日かけて経営理念を策定会議をしました。
平日に丸1日会議に費やすというのは創業以来初めてでした。
策定した経営理念がこちら。
とてもシンプルで短いので、傍からみたら、「これ決めるのに、丸1日かけたの?」と思われてしまうかもしれません。この言葉に辿り着くために沢山のアイデアを出し、議論をし、私も含め社員全員が腹に落ちた言葉です。
13年前に私が作った理念の100倍良いものができたと思っています。
■私が嬉しかったのは、納得のいく理念ができたことだけではなく、ビックリする位社員が積極的に案を出してくれたことです。
正直、もう少し、皆、斜に構えた感じかなと思っていたのです。特に、普段の業務では地道にプログラミングやデザインをしていてあまり目立たない内勤の社員がしっかりと自分の案を出してくれていたのが印象的でした。
■最近は意識してトップダウンを止め、できるだけ社員の自主性を尊重するようにしていることも多少影響があったと思いますが、もう1つ影響があったと思うのが、理念策定ワークに入る前に、これまで私がどんな想いで会社を運営してきたのかを、皆に説明する機会があったことです。
起業前から遡って、時系列に、ウェブラボがどんな歴史を辿ってきたのか、そして、その時々に私がどんなことを考えて仕事をしてきたのかを説明しました。
指定されていた持ち時間は20分でしたが、昔の写真などを持ち出しながら1時間近くもかけて話しました(笑
この後に理念策定ワークがあるからというのもあったと思いますが、皆、メモをとりながら真剣に聞いてくれました。
■考えてみれば、やっぱり歴史って大事です。
日本のことを理解しようと思ったら、やっぱり日本史の知識は必須なのと同じで、その会社を本当に深く理解しようと思ったら、その会社の歴史を知っておく必要があります。
大手企業などは、研修などを通じてこういうことをしっかりと伝えていきますよね?
どの会社も昔からいる社員と、最近入った社員の間に壁があったりすると思います。
それはスキルの問題だけでなく、共有してきた時間の差です。
それは埋めがたいものではありますが、経営者が創業からこれまでにあったことを全社員平等に伝えていくことで、多少なりとも埋めていくことができるのではないかと思いました。
私の場合は、たまたま企業理念策定というタイミングでこういった機会がありましたが、例えば創業記念日や、次年度の経営計画を発表するといった機会に、少し時間をかけて伝えていくのも良いと思います。
最後に社員から、「ウェブラボを作ってくれてありがとうございました」とメッセージをもらい、ちょっと泣きそうになりました。
■そうそう、会社のヒストリーをまとめている時、1つだけ後悔したことがありました。
それは、「もっと写真をとっておけば良かった」ということです。
特に、最初のころ、1人や3人でやっていたの写真がありません。
もっと「こんな狭い所でやってたんだよ」ということを伝えたかったのですが・・・
忙しかったし、そんな将来のことなんて考えて写真撮っている余裕なかったですからね。
でも会社がある程度の規模になってから社員に見せたいのは、こういう創業の時の写真なんですよね。。。
今、起業フェーズの人は、今のオフィスとそこで働く自分達の写真撮っておくと10年後に役立ちますよ。
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。