文字化けの「なぜ」を解決 ~文字コードとは~
2023.07.13 Posted by hosobuchi.m
コンピュータや、インターネットを利用していれば、きっと多くの人が「文字化け」というものに遭遇したことがあるのではないでしょうか。たとえば、MacOSからWindows環境へファイルを送ったとき、システムからDLしたデータを扱うとき、それからメールでも見かけるときがあります。
しかし、「文字化け」という言葉を知っていても、それがどのようなものなのか、なぜ起きるのかについては、今ひとつ知らないという方も多いでしょう。今回は、文字化けというものがどういったものなのか、具体的な解決法についても合わせてわかりやすく解説していきます。
文字コードとは
文字コードとはコンピュータ上で文字を表現するための符号化の通信方式のことです。文字は、コンピュータ内部では、数値として扱われます。そのため、例えば、ひらがなの“あ”という文字を送信する場合は、“1”という数字を、“い” の場合は、“2”を。
またはその数字の組み合わせで、データの通信をし、文字を表現しています。
具体的に私たちがよく目にする文字コードには、次のようなものがあります。
- ASCII(「US-ASCII」とも言われる。)
- Shift_JIS(マイクロソフトが開発した文字コードでASCIIコードを軸に、日本語が追加された文字コード)
- EUC-JP(日本語UNIXが利用している文字コードで、Webブラウザで表示することが可能)
- UTF-8(世界でもっとも標準的とされる文字コードでASCIIの規定をそのまま利用可能)
など・・・
デジタルデバイスで文字を扱う場合、すべての環境で文字コードは存在します。そのため、Webサイト制作の現場ではHTMLを書くとき必ず記述の頭で文字コードを宣言します
<meta charset=”UTF-8″ />
文字化けはなぜ起きる?
文字化けは、テキストを作成した時と開いたときの環境が異なっているときに発生します。具体的には、次のような原因が考えられます。
データの読み込みエラー
テキストデータが正しく読み込まれない場合、文字化けが発生することがあります。
データの破損やデバイスの不具合などで読み取りエラーが発生する場合もありますが、単にデジタルデバイス上で読み込みが正常に行えてないだけだということもあります。
文字コードの不一致
テキストデータが異なる文字コードで保存されている場合、テキストを表示するソフトウェアや環境が正しい文字コードを認識できないため、文字化けが発生することがあります。
たとえば、
- UTF-8で保存されたテキストを、別の文字コード(例えばShift_ JIS)で表示しようとする。
- Shift_JIS環境のシステムに保存した作成した顧客データをUTF-8環境で表示しようとする。
文字化けを防ぐ方法
文字化けを防ぎたいのなら、テキストの作成はUTF-8を使いましょう。この文字コードは、世界で最も標準的に利用されているため、問題が生じるケースが少ないです。
制作データを扱っている際、「いつのまにか1文字だけ文字化けてしまった。」といったことがあります。再度同じ工程をすると治ったりするケースが多いため、ぜひ試してみてください。
文字コードが違う環境での文字化けの場合は、環境を合わせるしかないため、制作環境の文字コード種類を確認して合わせる、もしくは受け取り環境に合わせて制作しなおしましょう。
このように、文字化けが起きたら使用ソフトやサービスの文字コードを確認することで、ほとんどの問題を解決できます。
文字化けの現状
文字コードは、現在UTF-8が使用されていることが多く、文字化けが起こるタイミングは少しずつ減っています。デジタルデバイスやWebサービス・システムを使用している限り「テキストを作成した時と開いたときの環境」が一緒なことの方が少なく、文字化けが発生しうるタイミングは無限にあります。つまり、どれだけ対策をしたとしても、発生原因をゼロにするのは難しいということです。
特に古いシステムやソフトやデータを扱うとき、原因不明の不具合に陥ることがあったら「文字コード」について調べてみると解決するかもしれません。
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