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STP分析で自社の強みと立ち位置を見極める

2020.06.12 Posted by

ホームページ制作におけるWebコンサルティングやマーケティングに際して、自社あるいは自社サービスの立ち位置を明確にすることは、極めて重要です。そこでよく用いられるのが、「STP分析」というマーケティング手法。マーケティングに関する仕事をしている人にとっては、お馴染みの手法だと言えるでしょう。

 

STP分析を効果的に行うことで、市場における自社の立ち位置を明確にし、競合他社との差別化要因を見極めることができます。その結果、より成果につながる、魅力的な商品やサービスを展開することが可能です。

 

しかし、マーケティング初心者の場合、まだSTP分析について詳しくない人も多いでしょう。そこで今回は、初心者向けに、STP分析とは何か、簡単に解説していきます。また、STP分析のポイントや注意点にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

STP分析はなぜ必要?

STP分析とは、効果的に市場を開拓するために使用される分析手法であり、基礎的なマーケティングフレームワークのひとつです。アメリカの経営学者フィリップ・コトラーが提唱したもので、実際、多くの企業が、マーケティング業務の一環としてSTP分析を導入しています。

 

STPとは、「Segmentation(セグメンテーション)」、「Targeting(ターゲティング)」、「Positioning(ポジショニング)」の頭文字をとったもので、この3つの指標において、細かく分析をしていきます。市場を細分化し、ターゲットを絞り込み、自社商品やサービスのポジションを明確にする。これが、STP分析の流れです。

 

では、なぜSTP分析は必要なのでしょうか?市場やターゲットを絞り込んでいない商品、言い換えれば、あらゆる顧客を狙った商品は、利益を生み出しません。ひとつの商品やサービスで、全ての顧客のニーズを満たすことは、まずあり得ません。ゆえに、新商品や新サービスを展開していく場合は、どのような市場で、どのようなターゲットを狙い、どのような立ち位置で訴求していくかを考える必要があるのです。できるだけ対象を絞り込みながら、魅力ある商品を売っていくために、STP分析は欠かせないわけです。

 

STP分析には、以下のようなメリットがあるので、頭に入れておきましょう。

 

  • 顧客ユーザーやニーズを整理できる
  • プロモーション戦略を整理できる
  • 競合他社との差別化を図れる
  • 無駄なコストが生じない

STP分析の説明

上述の通り、STPとは、以下の3つの指標の頭文字をとったものです。

 

  • 「Segmentation(セグメンテーション)」
  • 「Targeting(ターゲティング)」
  • 「Positioning(ポジショニング)」

 

それぞれの指標について、より具体的に解説していきます。

S(Segmentation:市場の細分化)

まず、「Segmentation(セグメンテーション)」です。

 

セグメンテーションとは、一言でいえば、「市場の細分化」を意味します。属性ごとに市場を分け、整理した上で、その後のマーケティング戦略を実行していくのです。

 

具体的には、以下の4つのカテゴリーで、セグメンテーションを行います。

 

  • 地理的変数(ジオグラフィック変数)
  • 人口動態変数(デモグラフィック変数)
  • 心理的変数(サイコグラフィック変数)
  • 行動変数(ビヘイビア変数)

 

例えば、国内か国外か、アジアかヨーロッパか、東京都か北海道かで、展開すべき商品は異なってきます。このように、地理的にセグメンテーションを行うのが、「地理的変数」です。主に、以下のような項目を対象とするので、覚えておきましょう。

 

  • 地域
  • 人口密度
  • 天候傾向
  • 駅の有無
  • 文化

 

「人口動態変数」では、人の特徴によって、セグメンテーションを行います。主に、以下のようなチェック項目があります。

 

  • 年齢
  • 性別
  • 家族構成
  • 職業
  • 収入
  • 学歴

 

また、「心理的変数」では、以下のような項目をもとに、セグメンテーションを行います。

 

  • ライフスタイル
  • 心理的特徴
  • 社会階層
  • 性格傾向
  • 価値観
  • 購買動機

 

さらに、「行動変数」では、以下のような項目をもとに、セグメンテーションを行います。

 

  • 購買回数
  • 購買プロセス
  • 購買ベネフィット
  • 購買態度
  • 利用頻度
  • 利用経験
  • 利用水準
  • ロイヤリティの状態

T(Targeting:標的市場の決定)

次に、「Targeting(ターゲティング)」です。

 

ターゲティングでは、細分化されたセグメントを整理しつつ、市場規模や成長性などを考慮し、自社商品を展開するのに最もふさわしいセグメントを、ターゲット(標的市場)として決定します。

 

自社商品のコンセプトや価格帯に合致した市場や、いわゆるブルーオーシャンと言われる未開拓市場を探し出すことができれば、ビジネス成功の可能性が高くなるでしょう。

 

また、ターゲティングでは、以下の6つのポイントが重要です。細部まで、しっかりとチェックするようにしてください。

 

  • 市場有効規模
  • 市場順位
  • 市場成長率
  • 競合他社(競合商品・サービス)
  • 顧客到達可能性
  • 効果測定可能性

P(Positioning:市場優位性)

続いて、「Positioning(ポジショニング)」です。

 

ポジショニングでは、ターゲットとして選定した市場において、自社商品・サービスはどのような立ち位置をとるのか、明確にしていきます。

 

自社の強みと弱みを洗い出し、強みが発揮されるポジションを探します。同業他社と比較し、差別化要因はどこにあるのか、優位性はどこにあるのかを見極めましょう。

 

また、ポジショニングを行う際は、顧客視点に立つことが重要です。顧客のニーズを踏まえた上で、市場優位性を見つけ、事業展開していきましょう。

STP分析のポイントと注意点

最後に、STP分析のポイントや注意点について、簡単に解説します。

 

STP分析を行う際は、以下の点を意識するようにしてください。

  • 市場ユーザーへのアプローチ方法も考えておく
  • STPの順番に固執しない

STP分析は、あくまでも、ターゲット市場を絞り、自社商品・サービスのポジションを明確にするためのマーケティング手法です。最適なターゲット市場、最適なポジションが見つかったとしても、市場ユーザーに対して効果的にアプローチできるとは限りません。売上を拡大させるためには、ユーザーへのアプローチ方法、自社商品の販売方法などについて、しっかりと考えておく必要があります。

 

また、STP分析の順番に、絶対的な正解はありません。基本的には、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの順番で実施しますが、必ずしも、その順番を守る必要性はありません。着手しやすいものから分析を始めるようにしてください。

まとめ

初心者向けに、STP分析について簡単に解説しました。STP分析は、WebコンサルティングやWebマーケティングにおいて、非常に重要なフレームワークです。ぜひ当記事を参考にしながら、STP分析について知識を深め、より効果的なマーケティングを行ってください。

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