インタラクションデザインというデザイン
2024.03.14 Posted by hosobuchi.m
インタラクションデザインという言葉をきいたことがありますか?インタラクションデザイン(IxD)とは、ユーザー操作に対応しているプロダクトの反応や動きの設計のことです。デザイン業界では、重要度が増しているWebサイトのデザイン技法のひとつとして多くの人に注目されていますが、今ひとつどういったデザインなのか、よくわからないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は、インタラクションデザインとは、どういったデザインなのか、その特徴やUXデザインとの違い、デザイン事例についてわかりやすく解説していきます。
目次
インタラクションデザイン(IxD)とは?
インタラクションデザインとは、ユーザーと製品の間にある相互作用をデザインすることをいいます。簡単に言うと、ユーザー操作と製品・システムが相互にスムーズなコミュニケーションを実現するためのデザインということです。
インタラクションデザインで操作と反応を操る
ユーザーと製品のインタラクション(相互作用)は、ユーザーが実行する操作とそれに対応する製品の反応によって実現しています。たとえば、エアコンの温度設定のスイッチを操作すると「ピッ」という音とともに、温度が下がるように設計されています。
これは、温度が下がったことを音によって伝えるという立派なインタラクションデザインとなっています。もし、リモコンを押しても何の反応もなく、温度が下がったことが分からなければインタラクションデザインとして成立しているとはいえません。そのため、インタラクションデザイナーは、人間の現代の暮らしから直感的な操作を実現するにはどうすれば良いのかを考えて、人とシステム・製品の操作と反応を操り、製品化・デジタル化を行っています。
インタラクションデザインとUXデザインの違い
インタラクションデザインについての学びを深めていると、UXデザインとの区別が難しく感じるかもしれません。UXデザインとは、「ユーザーが製品やサービスを通して取得できる経験」をいいます。
つまり、UXデザインが「製品やサービスの利用によって得られる経験全体」を表すのに対して、インタラクションデザインは「ユーザー操作によって、生じる一つ一つの反応」を表すために用語が使われています。UXデザインの内のひとつとしてインタラクションデザインがある。というとわかりやすいかもしれません。
他にも、UIデザインという用語がありますが、これはフォントやボタン、イラストやメニューなど、ユーザーがコンテンツと接するすべての構成要素のデザインのこと。こちらもUXデザインの内のひとつの要素といえるでしょう。
インタラクションデザインが優れているとわかる事例
なぜ、インタラクションデザインが優れているといわれるのか、その理由についてご説明していきます。
一発でわかる直感的なビジュアル
インタラクションデザインを考える際、一発でわかる直感的なビジュアルはユーザー操作を大きく手助けしてくれます。たとえば、年齢や性別を問わず、誰にとってもわかりやすい画像やアイコン、フォントは、ユーザーの直感的な操作に大きな影響を与えます。そのため、余白や配置などについて、しっかりと検討し、一目で理解できるわかりやすいレイアウトを意識しましょう。
操作の補助となるモーショングラフィックス
直感的なビジュアルに類似する視覚的な要素ではありますが、モーショングラフィックスは操作の補助機能として、非常に役立ちます。モーショングラフィックスでは、アニメーションを有効利用するため、情報やアイデアのインパクトを高めやすく、物事を文章で伝えるよりもユーザーへのメッセージを効果的に伝えることができます。
たとえば、SNS上の「いいね」というハートを押下すると、ハートが動いてピンク色へ変化します。これは、ユーザーに「いいね」という操作に「楽しさ」を体験してもらうための演出です
音で伝えるデザイン
音もデザインにおける要素のひとつです。たとえば、カメラアプリの撮影では、撮影ボタンを押すと、シャッター音が鳴ります。これにより、撮影できたことを音でわかりやすく伝えることができます。また、しっかりとわかりやすい音が鳴ることで、盗撮を防止する役割もあります。
ストレスのない時間
インタラクションデザインは、常に直感的である必要があります。たとえば、特定ページの応答時間が非常に長いとユーザーにストレスを与えることになります。そのため、レイアウトをシンプルにするのはもちろん、読み込み速度も意識して、時間の短縮化を実現しましょう。
まとめ
インターネットの歴史の経過とともにWebサイトの「できること」が増えてきて、平面的なビジュアルだけでなく、動きや音、色々なところでデザインの必要性が出てきました。
これらをうまく使うことができれば、ユーザーのWeb体験は今以上に素晴らしいものになります。視覚や音、時間など、工夫できる場所はたくさんありますので、できるところから技術を取り入れていきましょう。
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