ヒット率99%の超理論
2009.10.06 Posted by 山浦 仁
『ヒット率99%の超理論』
(著) 五味一男 (PHP研究所)
『マジカル頭脳パワー』から『エンタの神様』『24時間テレビ』と、手がけたほぼ全ての番組が20%以上の視聴率をたたき出す、日テレの超敏腕プロデューサーの著書です。
巨額のお金が動き、視聴率という数字に対して非常にシビアな世界で、なぜ常に成果を出し続けることができるのか、我々Web制作に携わるものにとっても参考になることうけあいです。
この本で五味氏が言っていることは基本的に1つだけです。
それは、
自分がやりたいことを優先させるのではなく、人びとが潜在的かつ普遍的に求めているものを、彼らの代弁者となり見つけ出し、提供する
ということです。
「潜在的かつ普遍的に求めているもの」とは、「人間の本能に根ざした最大公約数的な欲求」です。つまり、食欲・性欲・睡眠欲などの三大欲求はもちろん、「幸せになりたい」「綺麗になりたい」「健康でいたい」「金持ちになりたい」といった欲求や不安、不満のこと。
そこを常に意識しつつ、
「なさそうでなかったもの」ではなく、「ありそうでなかったもの」がヒットのコツだそうです。
突飛なアイデアは、斬新ではあっても、メガヒットを生むほどのニーズがない
だから
人間の本能に根ざしていて、まだ満たされていない欲求を突き詰めて探り当てる
ことが大切です。
これまでの「企画本」ではヒットの確立が高まらないのは
企画の出発点を「消費者(相手)のニーズ」よりも「自分の個人的な思い(自我)」にしてしまっている
からであり、
ほとんどの人は、やはり「顧客の立場に徹底的に立つ」という覚悟ができていない
「自己否定」の「妥協を許さない繰り返し」こそが「あなた自身が確実に成功する」ための近道
という言葉は、我々Web制作者にとっても耳が痛い言葉です。
クライアントのWebサイトを制作する我々は、クライアントである「顧客」はもちろん、その「顧客」、つまり「顧客の顧客」の立場に立たなければなりません。
テレビ局には「毎分視聴率」というものが分かるデータが見れるようになっていて、五味氏は、番組が終わったらそれを必ずチェックし、視聴者の嗜好と自分の考えのズレを修正するのだそうです。
これだけの人でも、PDCAを当たり前のようにやっている・・・
しかし、これ全て、よく考えたら、商売及びコミュニケーションの基本です。
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