ユーザーの検索意図とキーワード選定
2022.05.29
Web制作の際に、クライアントから多くいただくご要望にSEO対策があります。
SEO対策は、大雑把に言うと、下記のような手順で行います。
① キーワードの調査
↓
② 狙うキーワードの競合調査
↓
③ キーワードの選択
↓
④ コンテンツ制作と内部対策
↓
⑤ 外部対策
この中で最も大切な作業が①〜③です。
ここでSEOが成功するかどうかが9割決まると言っても過言ではありません。
■キーワードの調査自体は、Googleキーワードツールのようなツールを使って行っていくので、やり方さえ分かれば誰でもできます。しかし、その中から、儲かりそうなキーワードを選択するのが、少しセンスがいるのです。
私は新人研修やOJTを通じて若手社員がプランニングした資料に目を通すことが多いのですが、とにかく丁寧に調査し、たくさんのキーワードをリストアップしてくれるのですが、結局、キーワードの選択がイケてないということが多いのです。
■どういうことかと言うと、例えば、Google で「Webデザイン」と検索する人がいたとします。
このキーワードを検索する人はどういう人が多いと思いますか?
練習のために、次に選択肢を5つ挙げてみますので、少し考えてみてください。
- Webデザインを発注したい人
- 良いWebデザインを探している人
- 自分でWebデザインをしている人、もしくはしたい人
- Webデザイナーになりたい人
- その他
答えを見る前に少し考えてみて下さい。
・
・
・
・
・
答えは2です。その次が3や4で、1が一番少ない。
そして、一番多い2の人も、結局3の人だったりします。
ですので、実はWeb制作会社にとって「Webデザイン」というキーワードは、それほど儲かる集客キーワードではありません。
でも、このキーワードに「会社」という言葉が入ったとたんに、集客キーワードにグッと近づきます。
しかも「Webデザイン」というビックすぎるキーワードに比べて、「Webデザイン会社」や「Webデザイン制作会会社」というキーワードは、Googleでの検索数は少なくなるものの、当社の会社が狙う場合、「Webデザイン」よりは「Webデザイン会社」というキーワードの方が、はるかに上位表示実現性が高くなります。
でも、こういう場合に、「Webデザイン」みたいな無謀なキーワードを狙っていって、結果を出せない人があまりにも多いのです。
■私はリスティング広告なども長く運用してきたので、キーワードを見ればそのキーワードを検索する人の検索意図が何となくわかります。でも当社の若手社員も含めてそうでない人の方が多いので、最後に儲かるキーワードの探し方を書いておきます。
それは、「そのキーワードで実際にGoogleで検索してみる」という方法です。
拍子抜けするぐらい簡単ですみません(^ ^ ;
Googleは、検索者の検索意図をかなり意識して検索結果を表示します。
だから、実際にGoogleで検索をしてみて、自分が意図した検索結果が出てこなかったら、自分が想像した検索意図が世の中とズレているか、そのキーワードに関する情報がそもそもまだ世の中に少ないかのどちらかです。
たいていは前者です。
その場合は、検索結果画面の下部に「◯◯に関連する検索キーワード」として表示されたサジェストキーワードを参考に、もう一度キーワードを再考してみてください。
■以前はGoogle Analyticsの過去データを見て、実際にコンバージョンしてきたキーワードを見るのが一番確実だったんですけどね。検索エンジンが常時SSL化されて以降Google Analyticsではそれが見られなくなってしまったので今は難しくなりました。
あとは、少しお金がかかりますがそのキーワードでリスティング広告を出してみるのが、一番確実に検証できる方法です。
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。