ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

顧客満足を追求するな

2019.07.22

当社は、5年後(2024年)の創業20周年に向けたビジョンとして、「お客様にも社員にも満足度No.1の企業を目指す。」という言葉をかかげています。

 

社員と一緒に考えたものですけど、本当に大それた目標だなと思います。
と同時に、これが達成された状態って、どういう状態なのかを考えています。

 

仕事にもよるのかもしれませんが、この仕事を20年やっていて身に沁みて感じているのは、“顧客満足”というものは突き詰めるとどんどんサービス過剰になっていってジリ貧になっていくという側面があるという点です。
かといってそれも見越して価格を高くすれば良いというものでもありません。適正価格を超えれば、今度は受注コストが跳ね上がってしまいます。

 

そんな折、今読んでいる本に素晴しい記述がありました。

 

誤解を恐れずにいえば「顧客満足」を追求してはいけません。
顧客のためになる商品やサービスは、顧客の満足を高めるためにつくるのではなく、顧客が潜在的に抱えている不満や問題を解消させ るためにつくることが重要なのです。
理由は単純で、満足感に限界がないからです。

 

<略>

 

採算性を重視すれば顧客は満足しませんし、とことんまで付き合おうとすればプロジェクトはつぶれます。
そこで多くのプロジェクト・リーダーは、顧客満足と採算性を天秤にかけ、悩み抜いた末に、そこそこの顧客満足で、そこそこの採算性がある「どこにでもあるありふれたプロジェクト」を作ってしまうのです。
だからこそ、「顧客満足」という概念を捨てて「顧客不満足の解消」を目指してほしいのです。顧客不満足の解消は、顧客が不満に感じていることを見つけ出し、そこを一点突破するということです。
(P70~)
引用:『平凡な仕事をすごいプロジェクトに変える教科書』(著者:安東邦彦)

■私は今、この原稿をスターバックスで書いていますが、スターバックスは、家、職場に続く第三の場(サードプレイス)を提供するという理念を掲げているのは有名です。
私は、なぜかスタバに行くと原稿を書くモチベーションがわきます。スタバのあの雰囲気とコーヒーの匂い、そこでノイズキャンセリングイヤホンを耳に挿せば、パブロフの犬のようにスイッチが入ります。なぜかドトールやルノアールではそうはならないのです。
はっきり言ってもっと美味しいコーヒー店は他にもありますが、たぶんスタバはそこで勝負をしていません。私のように、家や職場のデスクでは煮詰まってしまう、だから第三の場が欲しいという人の欲求を満たしています。

 

例えば、マクドナルドも、もっと美味しいハンバーガー屋はたくさんあるけど、マクドナルドの常連さんは、モスバーガーより美味しくないなんて文句は言いません。世界どこのお店でも同じ味があって、安く早くカジュアルにハンバーガーを食べたいというニーズを満たしています。

 

 

■自分たちの顧客が誰なのか、その人達が満たされていない不満足にはどんなものが存在するのか、自分たちはその不満足をどのように解消することができるのかを明らかにしていく必要があります。

 

そしてそのような満たされない顧客がいる場所で、自分たちがどのようにその不満足を解決できるのかをしっかりと訴求していくことがマーケティングの本質なのだと思います。

 

今は本当に情報が溢れていて小手先のテクニックに目移りしがちですが、ターゲティングから訴求メディア選定、訴求内容と、強い意思をもって集中展開したいものです。
なぜなら予算も時間も有限なのだから。

 

御社は顧客のどんな不満足を解決していますか?
それは平凡ではないですか?

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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