ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

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出店費用と手数料の無料化を発表したYahoo!ショッピングに進出するべき!?

2013.10.25

ショップ

質問自前で小規模なECショップを運営しています。
先日、Yahoo!ショッピングが出店費用と手数料の無料化を発表しましたが、進出すべきでしょうか?また、Yahoo!はなぜ無料化などということを行ったのでしょうか?


実店舗で言えば、テナント料無しで有名ショッピングモールに出店するようなものです。運用オペレーションが可能なら、金銭的にはほぼノーリスクなので進出するべきです。ECのシステムが無料で手に入るなんて、一昔前では信じられないことです。

Yahoo!ショッピングが出店費用と手数料の無料化を発表ECショップの立ち上げと運用には、2つの大きなハードルがあります。
1つはサイト構築等にかかるコストのハードル、もう1つは運用スキル・体制についてのハードルです。

前者のコストにかかるハードルは、今回の無料化によって、ほとんど無くなりました。
2つ目のハードルも、既に自社店舗運営をしているのであれば、ちょっとの工夫で2店舗目の運用は難しくないと思います。

自前でECサイトを運営している方にとって、無料化以外に次の2つ大きなメリットがあります。

(1) Yahoo!ショッピング店から自社サイトへの誘導が認められた
(2) Yahoo!ショッピング店の顧客リストに対して直接メールを配信することが認められた

これは楽天では認められていない部分であり、多くの楽天出店者が不満に感じている部分でもあります。
Yahoo!ショッピングを、自社サイトへの誘導メディアとして利用する店舗も出てきそうです。

また、出店費用という固定費用がかからない分だけ、Yahoo!ショッピングの店舗は商品の価格を下げることができます。
そのそうなれば、Yahoo!ショッピングの集客力は確実に上がるはずです。

現在は、Yahoo!ショッピングは楽天市場に出店者数で2倍近く差をつけられているようですが、今回の発表で楽天市場を抜く日も近いかもしれません。

正直、今はECモールとしての魅力が乏しいYahoo!ショッピングですが、人が集まるようになれば、その魅力も高まっていくはずです。その分、モール内の露出競争も厳しくなるでしょうが、それだけ人が集まるモールに無料で出店できるというのはとても魅力的なことです。

Yahoo!が無料化に踏み切った理由

無料化によってYahoo!は、これから出店料や手数料が無料になるだけでなく、今ある出店料や手数料も手放すことになります。Yahoo!の宮坂社長曰く「四半期で二桁億円の減収」になるのだそうです。

では、Yahoo!ショッピングの利益はどこで生み出されるのかと言うと、まず考えられるのがモール内広告です。例えば、楽天市場の売上げ上位店舗は、楽天市場のトップページなどにかなりの広告費をかけています。出店料や手数料をどこまで補えるのか分かりませんが、Yahoo!ショッピングのアクセス数が増え、モールとしての魅了が上がれば、広告費も伸びていくはずです。

他にはデータの活用があげられます。
Yahoo!ショッピング利用者のほとんどは「Yahoo!JAPAN ID」を保有しているので、Yahoo!は「Yahoo!JAPAN」での検索結果、閲覧履歴、購買データをすべて保有することになります。
このビックデータをマーケティングデータとして活用したり、販売したりできます。

それにしても、今回のYahoo!の思い切った決断には本当に驚きました。
確かに楽天にかなり水を開けられてしまっていますから、このくらい思い切ったことをしないと何も変わらないと思ったのでしょうね。

今後、Yahoo!ショッピングの出店者と利用者がどれだけ伸びるのか要注目です。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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