ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

最近のSEOの傾向は?

2015.03.25

SEO

質問先日、GoogleのWebサイトの評価の仕方が随分変わったと聞きました。
最近のSEOの傾向を教えてください。

回答これまでのような単純な内部対策、外部対策は通用しなくなってきました。コンテンツの充実度はもちろん、そこに含まれているキーワードの関係性、きちんとトラフィックを生む被リンク、SNSでのシェア数、直帰率や滞在時間など、そのコンテンツがどれだけユーザーにとって有益かを多面的に判断するようになってきました。

SEOを少しでも調べたことがある人なら、SEOには内部対策と外部対策があるということをご存知だと思います。しかし、最近のSEOは、ただ単純に情報量を増やしたり、被リンクを増やせばよいというものでは無くなってきました。

王道はコンテンツSEO

Contents is KIng
コンテンツSEOは、2011年にGoogleが実施したパンダアップデートという、良質なWebサイトの掲載順位を上げて、低品質なWebサイトの掲載順位を下げる検索アルゴリズムの変更が発表されてから、SEOの王道として君臨している施策です。

Contents is King.なんていう言葉もあります。

検索エンジンはユーザーが検索したキーワードに関して、情報が充実したWebサイトを上位に出したいと思っています。それが検索エンジンの存在価値だからです。

今のところ、“コンテンツが充実したWebサイト”とは、イコール“テキスト情報が充実したWebサイト”です。今の検索エンジンは、画像の中にいくら有益な情報があったとしても、1枚の画像としてしか認識しません。動画も同様です。だから、検索エンジン対策で重要になってくるのは、あくまでテキストです。

であれば、テキスト量をとにかく増やせば良いのか!というと、そう単純な話ではありません。

闇雲に情報を充実させるだけでなく、SEOに強い情報の加え方というのがあります。

上位表示したいキーワードに関係する情報、具体的にはそのキーワードと関連のあるキーワード(「共起語」といいます)が含まれたコンテンツを増やしていけば、そのテーマに関しては重要なWebサイトだと検索エンジンから認識してもらえるというのがコンテンツSEOです。 例えば、「腕時計」というキーワードの共起語としては、「自動巻き」や「ダイバーズウォッチ」「ロレックス」といったキーワードが挙げられます。

ただ、これらのキーワードは、自社のユーザーに有益な情報を提供しようとすれば、必然的に文中に入ってくるものでもあります。後述しますが、最近のGoogleはそのコンテンツに価値があるのかどうかを、様々な角度から評価するようになってきています。たとえ共起語が入っていたとしても、滞在時間が短かったりすると、あまり評価されないということもありえるのです。ですから、とにかく共起語をいれれば良いという考えではなく、ユーザーに有益な情報を提供するという意識を持って取り組むことが大切です。

ちなみに、「とにかく情報を増やせば良い」という考えでWebサイトのテーマから外れた情報を増やすと、逆効果になることがあるので注意が必要です。

例えば、工務店のWebサイトなのに、社長ブログで近所のレストランや飲食店のグルメ話ばかり更新していたら、検索エンジンは、このWebサイトのテーマが何なのかがだんだん分からなくなり、テーマがぶれていくことで、肝心の建築関連のキーワードで順位が下がっていってしまうのです。
これは比率の問題でもあります。数十ページあるうちの1ページや2ページがそのような話題になっていても問題ありませんが、30ページ程度しかないWebサイトで、関係の無い話題ばかりを更新していると悪影響がでてきます。

だから、テーマやキーワードを意識して情報を増やしていかなければなりません。

意味のある被リンク

2012年から断続的に行われているペンギンアップデートによって、外部リンクの評価が厳しくなってきたというのは、広く知られていることです。ペンギンアップデートによって、SEO業者からリンクを購入したWebサイトが、軒並みペナルティを受けてるという事態が起きました。私の知り合いでも、ペナルティを受けて、未だにその痛手から立ち直れていない人が何人もいます。そして、多くのSEO業者が廃業したり、本業の鞍替えを余儀なくなされました。

ただ、被リンクが完全に評価されなくなったわけではありません。
きちんとアクセス数が集められる意味のある被リンクについては評価されるのです。
今までGoogleは、Webサイトのアクセス数を全く見ていませんでした。
しかし、最近、それが変わってきたようなのです。

昨年末、結構大きな順位変動があったのですが、ある業界を調べた際に、順位があがった企業を調べてみたら、求人広告を出している企業だということが分かったそうです(全日本SEO協会調べ)。求人広告からの被リンクをたどって、その企業のWebサイトを多数の求職者が閲覧したことが上位表示に一役かったようなのです。

これは当社のWebサイトでも起こりました。3月からとある求人サイトに求人を掲載。それによって今まで10~13位程度をさまよっていた目標キーワードの順位が4~5位まで上昇しました。

今のGoogleの評価方法は驚くほど多面的

Ranking Factor
Serchmetrics社が作成したRanking Factor チャート
右図は、米国のSEO会社が毎年発表している表示順位決定要因に関するチャートです。

1位が、コンテンツ量でも被リンク数でもなく、クリックスルーレート、つまり検索結果に表示された際のクリック率です。
2位がテーマ性。これは上記「王道はコンテンツSEO」で記した通りです。
4位がバックリンクの数(もちろん不正でないもの)。
そして注目すべきは、3位以降のオレンジ色の部分。ソーシャルからのリンクです。
もう1つ注目すべきは、紫色のグラフで「Time on Site」と「Bounce Rate」ってありますよね?これは、サイト滞在時間と、直帰率です。それ以外にも、ページの表示スピードといったユーザビリティに関する項目もあります。

つまり、この表から分かるのは、もうSEOの世界は、単純に物理的にコンテンツ量が多いとか、被リンク数が多いとかそういう幼稚なことではなくなってきているということです。
そのコンテンツがいかに有益か、それを多面的に評価するようになっています。

つまり、こういうことです。

  • コンテンツが有益なものであれば、まとめサイトやソーシャルネットワーク、ブログなどからリンクが張られるはずである
  • それらのリンクがSEO会社などによる偽造的なものでなければ、そこからきちんとアクセスがあるはずである
  • そこにある情報が有益なもので、ユーザビリティも優れていれば、直帰率も低く、滞在時間も長くなるはずである

まとめ

繰り返しになりますが、結局はユーザーが読みたいと思うような有益なコンテンツ作りを目指すということに尽きるようです。
目標キーワードや共起語が含まれたボリュームのあるテキスト情報が大切であることは今までと変わりませんが、さらにそれがユーザーが読みたいと思うものになっていることが大切になってきます。
内容の充実度はもちろん、見出し・写真・表・グラフなどを駆使して、ユーザーが読みたい、SNSやブログでシェアしたいと思わせる工夫が必要です。

あとは、ウェブマスターツールで警告が出るページの表示速度や重複コンテンツ、スマートフォン対応などの面でマイナス評価が出ないように注意してください。

私はこの2~3年で本当にGoogleはかなり賢くなったなと言う感覚を持っています。
あなたも、Googleを使っていて、検索結果が自分の意図したものとは違うと感じることが減ってきたと感じませんか?
ますます小手先のテクニックが通用しなくなり、より質の高いサイトが評価されるという方向に確実に向かっています。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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