ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

リスティング広告をやる前に算出すべき数値

2022.05.01

限界CPAとコンバージョン

最近、リスティング広告の運用に関するご相談が増えてきました。
※現在当社ではWeb制作をしたクライアントにのみにリスティング広告をご案内しています。リスティング広告のみのご依頼は承っておりませんので予めご了承ください。
 
 
リスティング広告を実施する目的には、販売もしくは販売に直結するお問い合わせや資料請求などを獲得する目的と認知目的の場合の2つの場合があります。
ほとんどのクライアントが前者を目的にリスティング広告をやりたいとご依頼されます。
 
その際に、私がクライアントに必ずする質問が2つあります。
それは次の2つです。
 
「1件の受注にいくらまで広告費をかけられますか?」
「お問い合わせから成約に至る成約率はどのくらいですか?」
 
この質問から、「限界CPA」というものを算出します。
 
CPAとは、Cost Per Actionの略で、1件のコンバージョンを得るためにかかった広告費用のこと。
※コンバージョンとは、お問い合わせや資料請求など、Webサイトから得られる反応のこと
 
 
「限界CPA」とは、1件のコンバージョンに最大いくらまでかけられるか、というものです。
 
例えば、10万円の商品があって、その商品を1つ売るのに広告費を5万円までかけてよいと仮定します。資料請求を申し込んだ100人のうち1人(つまり1%)が購入するのであれば、1件のコンバージョン獲得にかけられる予算、つまり限界CPAは5万円×1%=500円ということになります。
 
限界CPAが500円以内で収まっているなら、仕入れとか人的キャパの問題が許す限り、100万でも500万でも広告を出し続けるというのが正解になります。一般的な純広告と違い、営業コストに近い感覚です。
 
あらためて、数式にするとこうなります。
 
限界CPA(円)= 1件の受注にかけられる広告費(円) × 成約率(%)
 
 
この「限界CPA」が決まって、はじめてそのリスティング広告の運用が上手くいっているかどうかが評価されます。
ちなみに、この限界CPAは、1回の商品の売上より高い場合もあります。1つ目の商品を買った人が、ある一定の割合で2つ目、3つ目の商品を買うことが分かっている場合です。いわゆるLTV=顧客生涯価値です。化粧品や健康食品などでは、初回1000円のお試しセットを1万円の広告費で売ったりします。それでも利益が出せることが分かっているし、そのぐらいのことをしないと競争市場で勝てません。
 
先日、とあるセミナーの懇親会でこんな社長に出会いました。
「毎月50万円ぐらいリスティング広告をやっているけど、上手くいっているのか良くわからない。こんなもんなのですかね!?」
 
限界CPAを決めていないと、このようにリスティング広告が上手く行っているのか行ってないのか評価できなくなります。
その社長は1件の成約にかけられる広告費と成約率を言えたので、その場で計算して限界CPAと考え方を伝えました。その社長の会社は、営業力があり、ビックリするぐらい成約率が高かったので、限界CPAに収まっていました。
 
リスティング広告は、最近はどのキーワード市場も、結構な競争市場です。
そこで勝ち抜いていくポイントは、広告のクリエイティブとかWebサイトのクオリティももちろん関係がありますが、基本的にこの限界CPAがライバルよりも大きな会社が強い会社です。
 
もう一度、上の数式を見てください。
限界CPAを高めるには、1件の受注にかけられる広告費を増やすか、成約率を上げるか、どちらかが必要です。
1件の受注にかけられる広告費を増やせるということは、ライバルよりも利益を確保できる仕組みを持っているということですし、成約率が高いということは、ライバルよりも売るための仕組みがしっかりしているということです。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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