いきなりサイトマップから考えていませんか?
Web制作をご依頼いただいたクライアントのところへお打ち合わせに行くと、既にサイトマップが用意されていることがあります。
それを見れば、我々には「こういうコンテンツを作りたいんだな」というガイドになって、とてもありがたいです。
かといって、それをそのまま使うかと言うと、そのままは使いません。
サイトマップから考えてはいけない理由
サイトマップが初めから用意されているされていないに関わらず、我々制作者はサイトマップよりも先に必ず“動線設計”を行います。
例えば、スーパーなら、野菜コーナーから始まって、魚→肉→乳製品と、効率よくたくさんの買い物をしてもらうために店舗設計されていますが、このお客さんの動きが動線です。
住宅設計だったら、“家事動線”とか言いますよね?
Webの場合は“ユーザー動線”と言います。
例えば、工務店のWebサイトのユーザー動線なら、お客さんがパソコンなりスマホなりのブラウザを開いたところから、資料請求が完了するまで、どのようなことを思いながらどのようにサイトに訪問するか、サイトの中でどのように回遊し資料請求を完了するか、を考えていきます。
そうすると、お客さんが資料請求を完了するストーリーの中で、このタイミングで、こういう情報が見えてて欲しいというものが浮かび上がってきます。
当然、そのストーリーの中には競合比較などもあるでしょうから、競合分析などを行った上で、必要なコンテンツを肉付けしていきます。
その結果、サイトマップがやっと出来上がります。
大事なのは“ユーザー目線”であることです。
いきなりサイトマップを作ると、どうしても情報提供側の「見せたいものリスト」になってしまいます。そうならないために、サイトマップからではなく、まずはユーザー動線から考えていきます。
サイトマップは3面から考察する
動線を考えたら、次にサイトマップを作ってみますが、ツリー状のサイトマップを作るにあたっては、まず必要なコンテンツリストを書き出します。
必要なコンテンツリストは、主に次の3つの側面から考えていきます。
- 自社が伝えたいこと
例えば、カタログ情報などがそうですね。ほとんどの企業が、この1つ目まではやります。 - 競合他社のサイト
基本的には、競合他社のサイトにあって自社のサイトに無いコンテンツが無いようにしたいです。 - 顧客調査
インタビューやキーワードプランナー、Q&Aサイトなどを使って、顧客が求めているコンテンツを調査し反映していきます。
1つ目で終わってしまっている企業が世の中には多いです。
御社のWebサイトのコンテンツは、3つの側面から考えられていますか?
まず、いきなりサイトマップから作るのではなく、ユーザー導線から考える。
そして、サイトマップを作る際は、3つの側面から考察することが大切です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。