設定ミスで80%のURLがインデックスから消滅!?常時HTTPS化で見直すポイント
2019.01.04 Posted by yamaguchi
2017年10月にリリースされたWEBブラウザ「Google Chrome(最新版)」から”セキュリティ警告の表示方法”が変更(※)なりました。
※どのような仕様変化かについては、本ブログ「お問い合わせフォームのHTTPS対応をしていないWebサイトは要注意!Googleの新しいセキュリティ警告表示とは」をご覧ください。
当時から段階的に警告表示が強化されてきたわけですが、2018年7月から、HTTPS化されていない全てのホームページに対して警告が出るようになりました。
こうした状況の変化もあってか、すでにGoogleの1ページ目に表示される検索結果の90%がHTTPS化されたWebサイトです。
まだ未対応のホームページを運用されている方のために、今回は常時SSL移行の際に気を付けるポイントをご紹介いたします。
HTTPS化の失敗事例
現在進行形で常時HTTPSへの移行を進めているWeb担当者も多いかと思います。
しかし、この常時HTTPSについては適切に移行しないと、新しいHTTPSのURLでも、元のHTTPのURLでも、検索結果に上がってこない可能性があるようです。
「HTTPSにしたら検索結果にホームページが表示されない!」と慌てることがないように、HTTPS化したホームページの処理がうまくいっていないときは、Google Search Consoleを確認しましょう。
このGoogle Search Consoleを経由して、文章でそのことが通知されます。
移行にかかる問題の多くは、移行時の設定が間違っているか、あるいは移行が不完全な状態であることが原因であるとGoogleのジョン・ミューラー氏は述べています。
この通知はそのことを教えてくれる注意喚起と考え、設定を見直してみしょう。
(残念なことに、どこがどう間違っているのかをGoogleが教えてくれるわけではありません)
- 外部ファイル(CSSファイルやJavaScriptなど)のURL
- 外部ファイルに記載している背景画像などのURL
- 内部リンクと画像リンク
- 絶対パスでURLを指定している箇所
以上のような箇所のhttpからhttpsへの記述変更がなされていない場合が、設定上のミスで多いようです。
警告が表示されているか確認する
HTTPS化ができていないと、ChromeブラウザのアドレスバーのURLの横に、「保護されていません」という警告が表示されます。
HTTPSに移行したつもりでも移行できていないケースでは「保護されていません」と表示されてしまいます。
ちなみに安全なWebサイトでは、「保護された通信」と表示されますが、そうでないWebサイト(HTTPS化されていないWebサイト)では、最新版のChrome68より「Not secure(保護されていない通信)」と警告が出るよう仕様変更されています。
常時HTTPS移行では“301”+“1対1”のリダイレクトを
常時HTTPSへの移行に際し、移行先のホームページへ飛ばすリダイレクト設定について、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように発言しました。
「常時HTTPS化時のリダイレクトは、次のことを強く推奨する。」
- 301でリダイレクトする
- HTTPからHTTPSへ1対1の対応でリダイレクトする
一時的なリダイレクト(302リダイレクト)ではなく、恒久的な転送である301リダイレクトを使う必要があります。ということです。
加えてHTTPからHTTPSへ移行する際は、ホームページの内容をそのままに、HTTPからHTTPSだけを行いましょう、という意味になっています。
そうしないと検索エンジンの認識がうまくいかない可能性があると、ミューラーさんは言いたいんですね。
検索結果1ページ目のHTTPS率が90%に到達!
冒頭にも書いた通り、検索結果1ページ目に表示されるページに占めるHTTPS率が、MozCast(モズキャスト)のレポートで初めて90%に到達しました。
MozCastというのはMoz社が提供するツールで、1000種類のキーワードで(米Googleにおける)検索結果を常時監視しています。
2018年2月の段階で、AndroidとWindowsにてChromeを使用するトラフィックの68%以上はhttps化されている※と発表されているように、1ページ目の90%とはまだ乖離があります。
※Googleウェブマスター向け公式ブログ
https://webmaster-ja.googleblog.com/2018/02/a-secure-web-is-here-to-stay.html
これは裏を返せば、検索順位の上位に来るためにHTTPS化の対応は必要最低条件であると考えられなくもありません。
ぜひ進めていきましょう。
まとめ
常時SSL化を進めるうえで、気を付けていただきたいポイントを見てきました。
HTTPSへ移行しせっかく常時SSL化をしても、設定ミスで検索結果にURLがでないなんてことになったら、悲しいですよね。
そうならないためにも、SSL導入の際のポイントを確認しておくことが大切です。
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