最近気になる大きな“袋”
2016.10.06
最初にお知らせです。
明日はメルマガをお休みしますので次回発行は連休明けの11日(火)になります。
■さて、あなたは、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を読んだことありますか?
中国の秦の時代の話です。
高校生の時に三国志にはまり、その流れで『項羽と劉邦』も読みました。
項羽は貴族出身の鬼神のような武将で、社長で言えば、現場の誰よりも仕事ができて、ぐいぐいと引っ張っていく
怖いけど頼りがいのあるスーパー社長です。
でも敵には味方にも容赦なく、恨みも買いやすい。
劉邦は項羽とは真逆で、農民出身で怠け者だったようです。
戦が苦手で、項羽にも負けてばかり、頼りない社長という感じ。自分でも、自分は何もできないということを自覚していて、だから部下の言うこともよく聞いて、人望がありました。
で、最後に天下統一を果たしたのは、、、
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劉邦でした。
■高校生の時に読んだので、本の内容は、もうだいぶ忘れてしまったのですが、起業してから、なぜかずっと頭の片隅に残っている記述があります。
それはこんな↓記述でした。
劉邦は自分というものがなく、大きな袋のような人だった。
袋だから、形は定まらず、ただ容量があるのみで、そこに優秀な人をどんどん放り込んでいった。
なぜか、ここだけは記憶に残っているのです。
劉邦の下には、信頼できる優秀な部下が多かった
■私が会社員だったとき、所属していたWeb制作会社の10周年パーティーがありました。
社長は「ケビン」というアメリカ人で、陽気な人でした。
胡散臭くないデーブ・スペクターみたいな感じです(^^;
今は引退して悠々自適らしい。。。
ケビンは、Webの技術的なこととか全然知りません。
いつも楽しそうに仕事をしているけど何やっているのか、よく分からない。(新規事業等にトライしてたらしい)
でも実務は社員が自主的にどんどん業務をまわしていて、会社は上手くいっていて、今のウェブラボより大きな会社でした。
そのケビンは、10周年パーティーの時にこんなことを言っていたんです。
「会社の経営なんて簡単なんですね。自分よりできる人を採用するだけだよ〜」
■中小企業は “社長の限界=会社の限界”になりがちです。
スーパー社長であればあるほどその傾向が強い気がします。
リーダー像なんて、どれが正解とかは無いんだと思いますが、
最初はスーパー社長がぐいぐい引っ張った方が効率良さそう。
でも、どこかのタイミングで、劉邦・ケビン型のマネジメントを意識した方が良いのかなと思う、今日この頃です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。