イメージの認識のズレを防ぐ!「ムードボード」を活用しよう
Webサイトを制作する上で、デザインの認識やイメージがうまく共有できないともどかしいですよね。制作もスムーズに進まず、なんでわかってくれないんだろう?と歯痒く思うこともしばしば。
こうした認識のズレは制作会社との間でも、社内のメンバーとの間でも起こりえます。
Web担当者の頭の中ではクールなイメージだと確信していたものの、いざできあがったデザインを見てみると、なぜか角の取れた無難なものということも。
これは自分と制作側のイメージのズレで発生します。
なぜかというと、同じ「かっこいい」と言う言葉から連想するイメージだけでも十人十色であるためです。
かっこいい=赤色、アクティブ
かっこいい=モノトーン、センシティブ
といった180度別のイメージを持っている可能性があります。
つまり、イメージを言葉だけで表現する際には、その認識合わせをより慎重に行わないといけません。
そこで提案したいのが、イメージをより分かりやすく視覚的に共有する「ムードボード」です。
ムードボードとは?
ムードボード(Mood Board)とは、伝えたいイメージに近い写真やイラスト・文章などをまとめたもので「イメージボード」とも呼ばれます。
ムードボードの例
ムードボードはWebサイトだけでなく、インテリア、ファッション、グラフィックといったデザイン分野全般で使われます。
それぞれコラージュされていたり、画像が並べられていたりしますが、決まった形式やルールは特にありません。
ムードボードに入れる素材に制限はなく、イメージを表すものであればなんでもOKです。
基本的には、
- 写真
- イラスト
- テクスチャー
- 配色
- キャッチコピー
- 単語
などなど、これらを組み合わせながらイメージに近い画像を集めていくだけ。
あくまで認識合わせをしてズレを防ぐことが目的で、作り込む必要はありません。
ムードボードを利用するメリット
ムードボードを利用するメリットは、プロジェクトにかかわる人々の間で認識のズレが発生しにくくなる点です。
特に注意すべきは、育ってきた環境、見てきたモノ、職種、年齢層など出自や文化の違う人々が複数プロジェクトに関わっているときです。こういった場合認識のズレが発生する可能性は極めて高く、最初に認識合わせをしておかないと後で大変なことになります。
またムードボードは認識ズレの防止だけでなく、自分のイメージを固めるのにも効果的です。一度デザインに関するムードボードを作ってみて、それぞれ画像同士統一性が取れているかチェックしてみましょう。
コンセプトが曖昧で統一性が取れていないなら、まだあなたのイメージは固まっていないとわかります。
ムードボードを作成する際のポイント
ムードボードを作成する際のポイントは、事前にデザインの軸となるキーワードを複数決めておくことです。
デザイン要素としてのキーワードになるので、具体的でも抽象的なものでも構いません。
シンプル、ナチュラル、グリーン
情熱的、伝統的、良心的、自由、さわやか
などざっくりしたものでもよいので、2,3個上げておきます。
自社のWebサイト制作で、会社に特徴的な経営理念やコンセプトがある場合は、それを加えてもいいでしょう。
このキーワードをもとにGoogle画像検索や写真素材を配布しているサイトを見ながら、イメージに合っている画像を集め、ムードボードを作ってみましょう。
まとめ
ものや言葉が持つイメージは、その人の経験や、育ってきた環境によって大きく異なります。プロジェクトの立ち上げ時は、それを前提にムードボードを適時使用しながら進めると失敗が少なくなります。
まずどのくらい他人と認識のズレがあるか、試しに何人かでムードボードを作りあってみるのも面白いかもしれませんね。
プロジェクトに関わる人々が、一つの要素に対してどんなイメージを持っているかは、プロジェクトの根幹に関わってくる肝要な部分です。初めが肝心なので丁寧に擦り合わせていくとよいでしょう。
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