コンバージョンが高すぎるのがダメな理由
2016.09.14
先日、Webの勉強会に行ったら、とあるコンサルタントが「うちの顧客のこのサイトはコンバージョン率が、5%以上あるんです。」って言うのです。
「おーすごいなぁ」と思った私。
コンバージョン率って、だいたい1%以上あれば合格と言われています。
5%みたいな数字が出る時というのはいくつかのパターンがあります。
1つは、コンバージョンのハードルが低い場合。
例えば、メールアドレスを登録するだけなどの場合です。
この場合は5%よりももっと多くても不思議ではありません。
もう1つは、集客が甘い場合。
ほとんどが指名検索での集客、つまり既にどこかで自社のことを知っているお客さんばかりの時です。
それで会社が必要とする集客が足りていれば問題ないですが、そうでないなら、注目すべき数字はコンバージョン率じゃなくて集客数です。
■基本的に、コンバージョン率というのは広告や一般ワードでのSEOが効いてくると下がっていくものです。
しかも、そのキーワードがビックワードであればあるほど、コンバージョン率は下がっていきます。
なぜなら、モチベーションの低いユーザーも来るようになるからです。
だから、コンバージョン率が高いから良いサイトだとは、一概には言えません。
■で、冒頭のコンサルタントが紹介していたコンバージョン率5%のサイトを見てみました。
どうやら広告もかけていないし、SEOも効いてなさそうです。
そりゃコンバージョン率は高いですよ。
でも、コンバージョン率5%というのは高すぎるんです。
なぜ、高すぎるといけないかというと、機会損失しているからです。
言い換えると、本来自社に誘導できるお客さんを、目の前で他社に獲られているということです。
その場合は、サイト改善よりも、SEOやリスティング広告など、サイトへの集客を強化するとか、人員を確保するなどして、そもそものサービスの供給量を増やし、もっと仕事を受注できる体制を整えるというような事に力を注いだ方が良いのです。
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。