Googleのモバイルファーストインデックスが延期
2017.07.27
Googleが昨年末に発表して、このメルマガでも何度か取り上げたこともあるのですが「モバイルファーストインデックス」って覚えていますか?
どういうものかというと、、、
現在のGoogle検索の検索順位は、PCサイトでの検索順位を基準にし、モバイルでの検索結果は、モバイル対応の可否で順位調整をして表示していますが、
それを、モバイルを基準にしてPCでの検索結果も決定する、というように変更するというものです。
つまり、モバイル向けのサイトが無かったり、内容が薄かったりしたらPCの方の順位も下がってしまうというものです。
■当初、Googleは2017年中に、順次実施していくと発表していました。
ですから、私は既に一部では始まっているものと思っていました。
そうしたら、6月中旬にシアトルで行われた講演で、Google検索の中心的人物の一人、Gary Illyes氏が、
「(MFI の導入は)おそらく数四半期先になりそうだ。」
と発言したらしいのです。
■6月で第二四半期が終わり、残りは第三・第四四半期の2つ。
6月の時点で「many quarters(数四半期先)」ということは、今年中の実施は無いような雰囲気です。
しかも、Gary Illyes氏はtwitter上で「完全にMFIを完成させるためには、4〜5年くらいかかるかもしれない」というような発言もしていたということで、もしかしたら来年よりもさらに先になるかもしれないという噂もあります。
■私は昨年末から、このメルマガでも、そしてWeb制作の現場でも、モバイル対応していないクライアントには「対応を急ぎましょう」と言い続けてきたので、Googleには「ここまで騒がせたらなら、ちゃんとやれよ!」と言いたくなります(^ ^;
では、このGoogleの発言を受けてモバイル対応しなくて良いのかと言うとやはりそれは違うと思うのです。
■4月頃、一般消費財を売っているあるメーカーのWebサイトを分析する機会がありました。
そのWebサイトは、モバイル対応がされていなかったのですが、それだけが原因では無いのかもしれませんが、前年と比較してアクセス数を約3割減らしていました。
特にモバイルのアクセス数が減っていたのです。
一方、当社のクライアントでモバイル対応をした企業のWebサイト(B2Cのサイト)のアクセス解析を見たら、今年の7月と昨年の7月を比較して、アクセス数全体では160%増、そのうち、モバイルでのアクセスが全体の55%から68%に増えていました。
なんと7割がモバイルでのアクセスに!
試しに、当社のweblab.co.jpのアクセス解析も見てみたら、当社のようなB2Bのサイトでも、モバイルのアクセスが全体の17%から21%に増えていました。
モバイルの割合を時系列で追っていくと徐々にモバイルでのアクセスが増えているのが一目瞭然です。
■確かに、電車に乗れば、みんなスマホの画面を眺めていますよね。
私も最近iPhone 7 Plusを購入し、それまではモバイルの小さい画面であまりネット検索をしなかったのですが、画面が広くなって、電車での移動中にもよくスマホでのネット検索をするようになりました。
そう言えば、先日、来年の新卒採用面接で、学生が「御社のスマホ画面は見やすかった」なんて言っていましたよ。
結局、Googleがモバイルファーストインデックスを導入しようがしまいが、現実はどんどんモバイル対応が必要な方向に向かっているようです。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。