ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

そのリニューアルは本当に必要ですか?

2015.12.16

2年前の話です。

当社が制作した、とある工務店のWebサイトがありました。

そのWebサイトは、4年前に当社がリニューアルをしたサイトです。

4年前のリニューアル後、数字的な成果も出ていたし、お客さんや下請業者さんからの評判も良いサイトでした。

私が参加しているWebマーケティングの勉強会でも、良い設計・デザインの事例として、とりあげられてもいました。

にも関わらず、社長から「そろそろ、またガラッと変えたいんだけど」と電話がかかってきたのです。

もちろん、私は「なぜですか?結果出てますし、デザインもまだ全然使えます。ガラッと変えるのはリスクですよ?」と聞き返しました。

でも社長は、「なんか、もう古いと思うんだよね。」と譲りません。

私も“社長の直感”みたいなものは結構正しいと思うことが多いし、失敗しても納得して道を選ぶということが大切だったりするので、その社長に従うことにしました。

結果、どうなったか…

もちろん、私たちもプロですから、大コケはしませんでしたが、明確な課題を持ってやったリニューアルでは無かったので、多少は良くなったものの大きな数値の変化もありませんでした。

社長の自己満足を満たしただけというような状態です(まぁ、それも大事ですけど)。

リニューアルの費用対効果としてはどうだったのかなと、今でも疑問です。

Web制作会社を経営している私が言うのも変ですが、お金をかけてWebサイトをリニューアルするのであれば、ガラッと変えるのではなく、きちんと現状を分析し、改善を繰り返し、ある程度、改善の成果が出てきてから課題を持ってリニューアルをするべきです。

なぜなら、ガラッと変えると、またゼロから数値計測し、分析し、改善するということを行っていかなければならなくなり、これまで経験値が生かせないからです。

このような計測・分析・改善は、大手企業では当たり前のように行っています。

それに対し、中小企業ではあまり計測・分析・改善をせず、社長の気分で“エイヤッ”とやってしまう会社が多いように思います。

そういうリニューアルは、もう古いかなと思います。

もちろん、デザインが企業イメージを悪くするほと古くなってしまったという理由もあるでしょうが、改善を繰り返していくと、少しWebサイトがツギハギになってきたり、修正というには大きな改善点が見つかったりします。
例えば、最近で多いのが、スマホ対応が必要になってきたとか。
そういうタイミングで、リニューアルするのが良いのではないでしょうか。

当社のクライアントを見ていると、ただ漠然と「飽きたから」ではなくて、課題や目的、明確なテーマを持ってWebサイトのリニューアルを行っている企業がやはり上手く行っているようです。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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