ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

職人になりたいのか、それとも経営者になりたいのか

2016.08.04

当社では、1日に1〜3件、新規のお客様から問い合わせや資料請求があります。

新規の問合せや資料請求については、誰がどのように対応するかがある程度決まっています。

もちろん、そのルーティン業務の中に、代表である私は入っていません。

まだ会社が今よりも小さく、問い合わせ数も社員数が少ないときは、私が、新規の問合せに全部対応していました。

打合せにも行くし、現場で陣頭指揮をとっていました。

しかし、今は、極力の現場からは意識して離れるようにしています。

今、通常業務の中で私が行っているのは、クオリティチェックだけです。

■そんな中、半年前の話ですが、お問い合わせが集中して、ちょうど、新規案件を対応する社員が、全員、打合せで出払ってしまっている時に新規の問い合わせが入ってきてしまいました。

しかも、有名な銀行のシンクタンクです。

その時、私は、ちょっと自分の業務がひと段落ついたところだったので、その新規客の対応をしてしまいました。

結局、打合せをし、提案書を作ることに。

提案書の作成を部下に振っても良かったんですけど、打合せのときの微妙なニュアンスを伝えるのが面倒になりそれをやるぐらいなら、さっさと自分で提案書を作ってしまおうと思ったのです。

しかし、結局、提案書の作成には、延べ2日かかってしまいました。

それによって、私しかできない業務のいくつかが遅れることになったし、社員の成長機会を奪うことにもなってしまいました。

■私は、社長には2タイプいると思っています。

1つは職人タイプです。

会社というより、その代表個人のブランドで売れている人です。

有名デザイナーさんや建築設計士さんがそういうタイプですね。

自ら陣頭指揮をとり、社員は代表のアシスタント的な位置づけです。

もう1つは経営者タイプです。

基本的に現場のことは、社員が自分の判断で仕事をどんどん進めていきます。

もちろんマニュアルはあります。

社員が仕事をまわしていけるような仕組みを作っています。

自らは現場で一緒に仕事をするということはあまりせず、現場が機能するように人とお金を含めたサポートをするという位置づけです。

■どちらが良いというのはありません。

どちらにも成功している人がいますし。

大事なのは、自分がどちらのタイプの社長になりたいかだと思います。

もし後者の経営者になりたいのであれば、社員数が少ない時から、将来どんどん現場は社員に任せていくことを想定して仕事をしていかなければなりません。

そして、少しずつ、仕組みづくりや人とお金の管理、急ぎではないけど会社にとって重要な仕事にシフトしていく必要があります。

あなたは、職人タイプですか?
それとも経営者タイプですか?

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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