大阪で採用が成功し、東京で失敗した理由
2018.03.12
先月後半から大阪梅田にある関西オフィスに新しい社員が入りました。
4月からも、もう1名、かなりスキルの高いデザイナーが加わることになっています。
関西オフィスは、小沢君という当社に入社して10年以上経つ社員が運営してくれています。小沢君はまだ当社がマンションの1室で私含めて3人しかいなかった時に入社してくれました。その時、彼はまだ25歳、フリーターでしたが、今では当社で3番目に古い社員です。
小沢君が2年前に「京都に移住したいので会社辞めます」というものですから、だったら「関西やろうよ!」ということで関西オフィスを立ち上げました。
彼の実家は東京で京都に縁もゆかりもないのですが、東京にいた時も連休のたびに京都に行くぐらい京都が大好きで、とうとう住んでしまったという訳です。
■今回、関西オフィスに入社する2名の採用活動は年末から準備し、年明けから実施していました。
実は、同じ時期に東京でも即戦力のデザイナーを中途採用しようということになり、同じ採用媒体を使って採用活動をしていたのです。
結果は・・・
関西の方は2名採用でき、東京は0名。
時期も同じ。
募集条件も同じ。
求人媒体に申し込んだプランも同じ。
広告文もほぼ同じです。
もちろん募集地域が違うので、一概に比較はできませんが。。。
■求人媒体に登録している求職者の数は、東京より大阪の方が少ないです。
その代わりに東京の方がライバルの企業は多いです。
東京はそれなりの大きさでしっかりとしたオフィスですが、関西はまだ小さな営業所。
それを覚悟で入ってくれる人を探さないといけない。
そういう意味では、結構不利な条件でよく戦ったなと思うのです。
■勝敗を分けた理由は、何でしょうか・・・
今回使った求人媒体には「スカウト機能」というものが付いています。
これは企業の方から求職者に対してメッセージを送れる機能です。
小沢君はそれを駆使して、「これは!」というプロフィールの人に、一生懸命メッセージを送りました。
私から小沢君には、「求人媒体に標準でセットしてあるテンプレート文じゃなくて、求職者のプロフィールを見て、なんでスカウトメールを送ったか、どんな風に活躍して欲しいと思っているかを書くと良いよ」とだけ伝えていました。
彼はそれを愚直に実践しました。
自分の営業所の今後を左右する採用だから必死にやっていた。一方、東京の方は多忙を理由にスカウトをやらなかった。
今回、関西オフィスで採用された2名もスカウト経由でした。
私は最終面接でこの2名とお話をしましたが、2人とも小沢君の「これから一緒に関西オフィスを作っていこう!」という情熱に動かされて来てくれたようでした。
■今、売り手市場と言われる中、採用活動で苦戦している会社が多いです。
採用もマーケティングだと言われます。
欲しい人物像を明確にし、様々な手段を使ってできるだけ多くの人と接触し成約する。
この時に、まずどんな手段を使ってでも接触数を増やすこと、そしてそこに熱意あるメッセージを伝えることが大切です。
反響が足りないということは、そこが足りていないということだと思うのです。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。