コストをかけずにブランドを強化する
2018.04.23
何だか春があっという間に過ぎて夏になってしまったような週末でした。
こう暑いと、毎朝飲むコーヒーもホットからアイスになります。
私は毎朝、JR四ツ谷駅からオフィスまで7分程度歩いて行くのですが、その間でコーヒーショップがあり、そこで必ずコーヒーを買ってオフィスに行きます。
昨日のような暑い日は、アイスカフェラテをオーダーするのですが、私はあまり冷たい飲み物が好きではないので、氷を2欠片だけにしてもらいます。
いつも笑顔で対応してくれる店員のAさんは、私が
「アイスカフェラテを氷2欠片だけにしてください」
とオーダーするやいなや、ササッとコーヒーマシンにカップをセッティングして、その間に会計を済ませレシートをくれて、そしてちょうど出来上がったカフェラテにストローを挿して渡してくれます。
私がレシートを必ず受け取ることも把握してくれているし、カバン片手に不器用にストローを挿してお店を出て行くのを知っていて、コーヒーを渡す時にあらかじめストローを挿してくれます。
気持ちよくオフィスに行ける。
でもレジに並んでいる順番の関係で、同じ時間にいる店員Bさんにあたってしまうこともあります。
Bさん、いつも面倒くさそうです(^ ^ ;
“氷2欠片とか面倒なんだよ” って思われてそう。。。
そして、毎度「レシートください」と言わないとレシートをくれないし、ストローなんて絶対挿してくれない。
朝から少し「ツイてないな」って気分になってしまいます。
■ちなみに、このコーヒーショップ、スタバではありません。
スタバはあちこちに店舗がありますが、どこのお店に行っても、サービスの品質が一定で高いです。
どこのお店も綺麗だし、店員さんの愛想も良く、同じような気分でオーダーできます。
前述のコーヒーショップのAさんとBさんのようなサービス品質の違いはほとんどありません。
組織としては、スタバみたいにあるべきなのでしょう。
■これは、マニュアルを作って徹底すればスタバみたいになるような簡単な話ではありません。
もちろんマニュアルや教育は必須ですが、前述のコーヒーショップにもマニュアルもあれば教育もしていると思うのです。
この違いは何でしょうか?
それは、スターバックスが持つ雰囲気であり、ブランドの違いではないでしょうか。
スターバックスの接客とは、そういうものであるということが、お客さんはもちろん、従業員も入社する前からイメージしているのではないかと思うのです。
だから、そのイメージ通りに動くし、むしろそのイメージに逆らうような動き方をする方が難しい。
働いている人が、自社のブランドに誇りを持ち、そのイメージに沿って動いている企業は、やはり強いなと思います。
■私は一時期“ブランド”に関する本を大量に読みました。
その時にお気に入りとなった一冊に、『60分であなたもブランド戦略家』という本があります。その中に、こんな一節があります。
ブランディング戦略は、すべての顧客接点活動の基点である。もう1つは、社内的には、従業員の相互作用に対して、社外的には、顧客、供給業者、取引先に対して、ある種のトーンを設定することにより、企業文化の鍵となり、それに影響をあたえることである。
ブランドは既に存在している。
あなたのスタッフの頭の中に、彼らの専門知識、彼らのサービスやプロフェッショナリズムの中に、あるいは、製品やその品質の中に、マーケティング資料や名刺の中に存在している。
とびっきりのニュースは、それらにはコストはかからないということである
どんなにWebサイトや名刺が綺麗でも、それだけではブランドにはならないということです。
この本に書いてあるブランド戦略を考えるための7ステップは、起業したばかりの頃、手帳にメモしてよく読み返しました。
さすがにこの本、60分では読み終えられませんが、GWにいかがでしょうか。
↓ ↓ ↓
『60分であなたもブランド戦略家』 イドリス ムーティ (著)
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。