ビジネスをやり続けられる人・続けられない人
2017.12.19
先週は帰宅する時間の遅い日が多かったのですが、家に帰ると、ほとんど毎日、妻が撮り溜めていたドラマ『陸王』を見ていました。
子供が寝て、家事が一通り終わった後に今まで撮り溜めていた放送分を見るのが楽しみなようです。
視聴率も良いみたいですね。
私は原書を読んでいるので、ストーリーは分かっているのですが、役所広司や寺尾聰をはじめとした役者さんの演技も良くて、遅い夕食を食べながら、思わず妻と一緒に見入ってしまいました。
■さて、同じ“靴”つながりで最近読んで最高に良かった本が、NIKEを創業したフィル・ナイトの創業ストーリー『SHOE DOG』です。
アマゾンの経営学ジャンルでベストセラー1位になっているので、既に読んだ人も多いと思います。
まだ読んでないならば、ぜひお正月休みにでも読んでみてください。
NIKEと言えば、児童労働の報道があったりして、正直言うと、私は世界経済の歪みを利用して暴利を貪っている企業というイメージだったのですが、私の勉強不足でした。
この本を読んで、私はフィル・ナイトのファンになってしまいました。
■創業時は、米国でオニツカタイガーを売っていた会社だったというのも知りませんでした。
本当はオニツカタイガーを売り続けたかったのに、それが叶わず、そこからNIKEが誕生し、今や追い越してしまったというのも面白いですね。
もともとNIKEはオニツカタイガーを米国に売る代理店事業だったわけですから決して特別なビジネスモデルを持っていた訳ではありません。
■事業はビジネスモデルも大事ですが、ビジネスのアイデアを思いつく人が一万人いるとしたら、実際に行動を起こす人は100人、さらにそれを続けられる人は1人なんて言います。
つくづく企業は、事業への情熱や使命感をもって行動できる人がどれだけいるか、それが大事だと感じます。
少なくとも、創業者がそれを継続できなければ会社なんて続かないです。
『SHOE DOG』を読むと、NIKEには創業者と同じぐらい靴へのパッションや使命感のある人がいたようです。
こういう人たちを惹き付ける魅力がフィル・ナイトにあるのでしょうね。
■会社を丸13年経営してきて、その間、一過性で儲かった人はたくさん見てきました。
隣の芝生は青く見えるので、
「ボロい商売してるなぁ。羨ましいな」
と思うこともあったけど、それを継続していける人はほとんどいませんでした。
そういえば、昔、経営コンサルタントの神田昌典さんがご自身の著書で(どの本か忘れてしまいました)、
「早く立ち上がったビジネスは、早く成熟期・衰退期が来る。」
と言っていました。
確かに、手っ取り早く儲けられるアイデアは、他の人も簡単に真似ができる可能性が高いということなのかもしれません。
■ビジネスは初期のアイデアのまま継続できることはほとんどありません。
成功した人の話を聞くと、必ず紆余曲折を経ながら、我慢強くご自身のビジネスをブラッシュアップしていっています。
紆余曲折を乗り越えるには、やはり経営者や会社のメンバーにパッションや使命感が必要です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。