販売科学の舞台裏(ネタ明かし)の書
2017.03.06
部屋を片付けていたら、懐かしい教材を見つけました。
13年前、起業する少し前ぐらいに5万円位で買った教材です。
今思えば、大した金額じゃないけど当時は、結構な金額に感じました。
内容は、大した努力せずにネットで数千万稼ぐ的なよくあるヤツです。
なんでこんなもの買ったんでしょう。早く稼ぎたくて、切羽詰ってたんでしょうか(^ ^ ;
肝心の中身は・・・もちろん良いこと書いてありましたが、5万円は高すぎるという内容でした。
でも、この教材、別の意味でとても勉強になったんです。
■その教材を買う少し前、その5万円講座を販売しているコンサルタントの無料の小冊子が、某有名ビジネス系メルマガで、紹介されていました。
こちらも確か、大した努力せずにネットで数千万稼ぐというような、本講座のダイジェスト版みたいな内容だったと思います。
無料にも関わらず、その無料小冊子の申し込みフォームがあるランディングページには、小冊子を読んだ人のレビュー(お客様の声)が多数載っています。
無料なので、あまり考えずに申込ました。
そうすると、丁寧なフォローメールが何回かに渡って継続して来るんですね。
その人がどんな苦労をしたのか、どうやって成功にたどり着いたか、そのノウハウで同じように成功した人の成功事例を紹介し、最後に5万円本講座の期間限定特別オファーの案内が来るという感じです。
今となっては、よくある手法すぎてもしその講座を買うにしても、もっと中身を吟味して買いますが、それまで大手企業のマーケティングにばかり関わっていた私にとっては、この手法はとても新鮮に感じたのです。
■本講座を購入したすぐ後に、別のメルマガで、この本↓が紹介されていました。
そのメルマガの紹介文には、「この本を読んでいない人間にマーケティングを語る資格は無い」というようなことが書いてありました。
これでも一応、Webマーケティングの専門家ですから、そう言われて読まない訳にはいきません。
だからすぐ買って読みました。
■いやー、面白かった!
だって、買ったばかりの5万円の情報商材を販売するために使われたであろうテクニックが、具体的な実験結果と一緒にいくつも紹介されているのですから。
例えば・・・
・返報性
・フット・イン・ザ・ドア
・社会的証明
・好意
・権威
・希少性 など
そして、気付いたのは、その5万円商材に限らず、モノを買ったり塾に入ったりする際に、今までいろんな場面でこのテクニックを受けてきたということ。
■この本を読むと、明らかに買い物が賢くなりました。
「あっ、今、フット・イン・ザ・ドアを使われているな」
とか、洋服買う時も
「今、希少性を使って、クロージングされているな」
とかね。
無駄な買い物をしなくなった(^ ^ ;
もちろん、自分が使うことで、よりスムーズに自社の商品を多くの人に伝えるためにも使えます。(悪用は厳禁)
そもそも、デキる商売人は、昔からこういう人の心理をよく考えて仕事をしてきたんだと思うのです。
「返報性」なんて、まさに「損して得取れ」「一文惜しみの百知らず」という昔からのことわざそのものです。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングを勉強したことがある人は、必ずと言って良いほど手に取る本ですが、もしあなたがまだ読んだこと無いならば必読の書です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。