イチロー選手の記者会見で感じたビジョンのこと
イチロー選手が引退しました。
私も同じ昭和48年生まれの45歳。
ですので、私の社会人生活はイチロー選手の活躍と時期が完全に被っています。
特に私が30歳で起業した頃、メジャーで金字塔をどんどん打ち立てていく活躍をしていましたが、ストイックに頑張っているその姿に、どれだけ”俺も頑張ろう”と思わせてもらったことか。
本当に“お疲れ様”そして“ありがとう”と言いたいです。
■素晴らしい引退試合でしたが、引退後の80分にわたって行われた記者会見も大変興味深かったです。
イチロー選手と言えば、毎日のルーティンを欠かさず「千里の道も一歩から」を地で行くイメージで、そこばかりが強調されがちですが、一方でとてもビジョナリーな人でもあると思います。
■小学校の時に書いた作文は有名ですね。“将来の夢は契約金1億でプロ野球選手になります”と書かれた作文。
夢がとても具体的に書かれています。
現物を読んだことない人は、ぜひ読んでみてください。
「イチロー 小学校 作文」で画像検索すれば出てきます。
結局、オリックス・ブルーウェーブにドラフト4位での入団、契約金も1億ではありませんでしたが、夢のために遊ぶ時間を削ってお父さんと毎日バッティングセンターに行っていたのは有名な話です。
メジャーに行った時も、日本野手は成功できないと言われている中で、イチロー選手はそこを覆えすというイメージを持っていたと思います。
パワー全盛の時代に、スピードとテクニックで様々なメジャー記録を塗り替えていく様は痛快でした。
そして近年は“50歳まで現役”を公言していました。
会見でも「有言不実行になってしまったけど、それを言わなければここまでこれなかった」と。
そして「言葉で表現することは目標に近づく1つの方法だと思う」とも言ってました。
周りの状況や誰かの言動に左右されるでなく、自分の納得するビジョンを描き、そこに近付こうと日々努力する、ずっとそうやってきたんだと思います。
■イチロー選手の記者会見を見てビジョンのことを考えてしまったのは、最近、私自身がその大切をあらためて感じているからかもしれません。
昨年、当社は理念やミッション、ビジョン、コアバリューを社員全員で策定しました。
そこで生み出されたものについては、とても大切なものであり納得していますが、ビジョンについては、最近、もっと明確にしていく必要性を強く感じています。
■そんな中、週末に『THE VISION』(江上隆夫[朝日新聞出版])という本を書店で見つけて読みました。
この手の本は、読み物として良くても実用的でないものがほとんどなのですが、この本は良かったです。
特に、ビジョンが機能するには“公共性”という要素が必要であること、またどんな風にビジョンを言語化していけば良いのか、具体的ステップが例とともに示されている点が良かったです。
私の場合は、もう少し詳細なイメージを言語化しようとしているのですが、考え方や視点はとても参考になりました。
今、踊り場だなとか、次のステップが不明瞭だなと感じている経営者の方はぜひ読んでみてください。
何かを長期間、成し遂げるためには
考えや行動を一貫させる必要がある。
by イチロー
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。