ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

5年後の世の中のヒント

2019.06.25

アフターデジタル

最近は経営者向けの本ばかり読んでいて、あまりデジタル技術に関する本を読まないのですが、先日読んだ本がとても良かったので、ご紹介したいと思います。

 

ちなみに、あなたは中国にどんな印象を持っていますか?

 

たぶん、日本と比べてマナーもあまりよろしくなく、経済発展著しいけど、技術面では米国や日本のコピーばかりでまだまだ日本に遅れている、、、そんなイメージではないでしょうか?
もしそうなら、この本↓を読むときっと印象が変わるはずです。

 

『アフターデジタル』
藤井 保文 (著), 尾原 和啓 (著) 2019/3/23

 

未来はすべてがオンラインになり、オフラインが無くなる世の中になるとし、それを“アフターデジタル”と呼び、実際に中国で既に行われている事例がふんだんに紹介されています。
なまじっか上手くやってこれたことで従来のやり方を捨てきれない日本と、国策!?とも言える思いきった施策で日本の先を行く中国とのコントラストが印象的です。

 

 

■私たちWebサイト運営者は、Webサイト上を動くユーザーをアクセス解析ソフト等を使って捉えようとしますよね。
やろうと思えば、DMPなどを使うと、ユーザー個人を特定して、その人の属性情報や行動履歴を把握し、パーソナライズした情報を届けたりすることもできます。
そういうことが、アクセス解析タグの代わりに、IoT機器のセンサーやカメラを使って、実際のオフラインの店舗、さらには世の中全体で行われてしまう、“アフターデジタル”とはそんな世の中なのだと思います。

 

今までのような「アナログなものをデジタル化する」とか「オフラインにデジタル機器を持ち込む」という次元ではなく、オフラインがオンラインに包み込まれていくようなイメージです。
実際に米国や中国のスーパーマーケット等では、既に来店者を認証し個人情報と紐づけて行動が全てデータ化して活用するということを行うところも出てきています。

 

 

■こういうイメージが分かってくると、今、日本でキャッシュレス決済のプラットフォーマーがしのぎを削って顧客獲得に勤しんでいる状況も、少し違って見えてきます。この本で紹介されているアフターデジタルの世の中は、個人的には気味が悪くて受け入れ難いですが、容赦なく確実にやってくる未来なのでしょう。

 

このメルマガを読むような立場の人には全員に読んでもらいたい良書です。

 

『アフターデジタル』

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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