Googleキラー!? 今話題のChatGPTを使ってみた
2023.02.05
昨年末から「ChatGPT」なる対話型のAIが話題になっています。
日経新聞にもコラムが載ったりしていましたから、もうご存知の方も多いでしょう。
どれだけ凄いのか、実際に試してみたのが、下記の動画です。
赤いアイコンが私で、緑のアイコンがChatGPTによる回答です。
結構な完成度です。
少し、質問の書き方にスキルが必要ですが、長い文章をコピー&ペーストして、「この文章を要約して」なんて指示することもできますし、アイデアを出したり、考えをまとめたりする際の壁打ち相手として活用している人もいるようです。
また、上記の動画の最後の方では、文章を作らせたりもしています。このChatGPTは「生成AI」と言われる類のAIなのですが、軽い衝撃を受けました。今まで、ランサーズなどを通じて、いろいろなライターさんに文章を発注してきましたが、これよりもクオリティの低い文章を今までに何度も見てきているからです。
文章自体の内容はまだいまいちですが、今後、凄いスピードで学習して、どんどん賢くなるのでしょうね。
米国の大学では、ChatGPTを使って論文を作成する学生が出てきたりして問題になっているようですが、使いたくなる気持ちがわかります。
このChatGPTは、「OpenAI」という非営利の人工知能研究組織が開発しました。あのイーロン・マスクも設立メンバーの1人です。OpenAIに対しては、マイクロソフトが1兆円を超える出資をするという報道もあり、将来的に自社の検索エンジン「Bing」に組み込むのではないかと見られています。
一方、一部では、ChatGPTがGoogleキラーになるのではないか!?とも言われています。
Googleキラーと言われる理由は2つあります。
1つ目は、検索エンジンで検索して、そこから自分で解決策を探すよりも、自然言語で質問して回答を返してくれた方が簡単という理由。これはAmazonのAlexa、AppleのSiriが出てきた時も、同じようなことが言われました。それぞれが便利な場面は違うので、もうしばらくは使い分けされるのだと思います。
2つ目は、検索結果画面が、ChatGPTのような生成AIが作成した文章だらけになってしまうのではないかという理由です。こちらの理由は、結構ありえる気がしてきます。
SEO目的の似たような長い文章を人間が量産することに対して、AIができるならAIにやらせれば良いのではないかと思う人も多いのではないでしょうか。実際に、AIでの記事生成は報道機関でも進められていて、JX通信社という「記者のいない通信社」なるものも登場しています。
ただ、一次情報をしっかり取材して書き起こすということは全然無理だと思うので、そういうことができる腕の良いライターさんの仕事がなくなるということは無いと思いますし、Googleにはそこをきちんと評価できる検索エンジンであって欲しいです。
最後に、ChatGPTの課題(と言いますか、AI全般に言える課題)もあげておきます。
AIの回答は常に正しいわけではなく、そもそもの学習リソースが間違っていたら、質問によっては平気で間違った回答をします。
ですから、プロパガンダや心理操作を目論む輩に悪用される危険性は常にあります。
また生成AIは利用者が入力した情報からも学習するので、無意識に個人情報や機密情報が打ち込まれて、AI経由で漏洩する可能性も指摘されています。
ChatGPTは誰でも簡単にこちら↓からサインアップして使うことができます。「百聞は一見にしかず」ですので、ぜひ一度ご自分で使って体感してみてください。
https://openai.com/blog/chatgpt/
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。