ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

Googleはユーザーの検索意図をどのように理解している?

2019.10.28

Googleはユーザーの検索意図をどのように理解している?

前回のコラムで書いたGoogle Ranking Factors 2019については、何人かの方からメッセージを頂きました。やはり、皆さんSEO興味あるのですね。
さて、本日はいただいたメッセージの中にあったご質問に回答します。

 

 

質問前回ご紹介いただいたGoogle Google Ranking Factors 2019の1位が「Relevance of all page content(ページ全体の関連性)」とあり、山浦さんの解説で、「最近のGoogleはユーザーの検索意図を理解するようになってきているので、それに応えるようなコンテンツを用意する必要があります。」と書いていました。
なんとなくわかるのですが、具体的にGoogleはユーザーの検索意図をどのように理解しているのでしょうか?

 

回答これについては、Googleが「Think with Google」という自社メディアに発表した『4 new moments every marketer should know(すべてのマーケティング担当者が知っておくべき4つの新しい瞬間)』という記事がヒントになりそうです。

 

この中でGoogleは、PCよりもモバイルデバイスでより多くGoogle検索が行われているとし、その中でユーザーは「知りたい」「行きたい」「やりたい」「買いたい」というニーズを持っているとしています。
この4つ、実際に検索結果にどんな違いがあるか見てみましょう。

 

■「知りたい」の場合
例えば、「ドメイン」や「外断熱工法」のようなキーワードです。
ほとんどの専門用語や固有名詞がこれに該当します。上位には、そのキーワードを詳しく、かつわかりやすく記載したWebサイトが上位に表示されます。
上位にWikipediaが表示されていたら「知りたい」系キーワードです。

 

■「行きたい」の場合
例えば、「イタリアン」「整体」のようなキーワードです。最近は検索ユーザーの位置を特定できるので、その場所に近いお店のWebサイトや口コミサイト等が表示されます。
地図が上位に表示されていることが多いです。

 

■「やりたい」の場合
例えば、「○○ やり方」のようなズバリの場合もあれば、「ブラインドタッチ」のような「知りたい」系とも言えるキーワードもあります。
上位には、ハウツー系のコンテンツを記載したWebサイトが上位に表示されます。
YouTubeの動画なんかが上位表示されることが多いです。

 

■「買いたい」の場合
例えば、「枝切り鋏」のようなキーワードです。製品名や型番のキーワードなどもこれに該当します。
商品詳細ページが検索上位に並び、商品リスト広告が表示されることが多いです。

 

 

■ところで、当社が狙っている「Web制作会社」というキーワードはどれに該当するのでしょうか。
なんとなく意図としては「買いたい」が近い気がしますが、実際にGoogleで検索すると、「行きたい」と似たような検索結果を返してきます。“Web制作を相談しに行く”ということなのでしょうか。

 

 

■ちなみに、上の4つに明確に分類しづらいキーワードもたくさん存在します。
例えば、「シュークリーム」というキーワードを検索すると、上位にはシュークリームが食べられる・買えるお店の地図や、お店の口コミサイトが出てきます。
しかし、その次にはWikipediaが出てきて、更にその次にYouTubeの「シュークリームの作り方」動画が出てきます。
さすがのGoogle先生も「シュークリーム」だけでは、そのユーザーの頭の中にある検索目的がわからないのでしょう。

 

 

■狙いたいキーワードによって、どんなコンテンツを作っていくべきかが変わります。
よくやってしまいがちなのが、既存のコンテンツがあって、そこへの集客を考えていく中で狙うキーワードを決める場合に、そのキーワードを検索するユーザーの検索意図とコンテンツが合っていないということです。

 

例えば、あなたが何かの商品を売っていたとして、Webサイトに詳しい商品情報を掲載しているページがあります。
しかし狙っているキーワードが「知りたい」系のキーワードだった場合、ユーザーの検索意図とコンテンツの内容が合っていないので、上位表示はできません。
この場合、狙うキーワードを「買いたい」系に変更するか、コンテンツを大幅に書き換えるか、どちらかの対応が必要になります。

 

狙いたいキーワードの検索意図をGoogleがどのように理解しているか調べるには、実際にそのキーワードで検索してみて、検索結果をよく観察してみてください。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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