動画と音声と人工知能とSEO
2017.03.30
早いもので、明後日から4月です。年が明けてから、怒涛の3ヶ月でした。もう4月だなんて・・・
さて、あなたは画像検索を使いますか?
私はよく使います。
先日も、オフィスの机を購入するのに、画像検索を使いました。以前に比べて、検索エンジンの画像認識の精度が格段に上がっているので、結構使用頻度が高いです。
■検索エンジンが力を入れているのは、どうやら画像だけでは無さそうです。
3月8日にGoogleは映像内の対象を認識できる技術を公開しました。
ちょっとわかりにくいページですが、画面中央に「APIを試す」という青帯のエリアがあります。
そこにあるプルダウンから、例えば「Animals」という項目を選択してみます。
そうすると、動画が始まりますが、動画の上部に「Labels」「Shots」「API」というメニューがあるので、「Shots」をクリックします。
動画のシーンが切り替わる毎に、人口知能が映像の中身を判断して、自動でラベル付けしているのがわかりますよね?
凄いですよね。。。
しかもこれ、APIで無料開放。知識があれば、このGoogleの人工知能を誰でも使用可能(^ ^;
■ここのところ検索エンジンやSNS各社は動画や音声といった、非テキスト情報への対応に力を入れています。
Facebookでは、動画広告を頻繁に目にするようになりましたし、3/23には、Yahoo!が「音符検索」という音を検索できる機能を発表しました。(これも面白いですよ。検索ワードの後ろに♪マークを入れて、例えば「ライオン♪」と検索すると、ライオンの鳴き声が聞けます。ぜひ「大阪♪」と検索してみて下さい。)
今、アメリカでは、YouTubeにアップされたヘイトスピーチや過激派の動画に企業の広告が掲載されたということで、大手企業が広告掲載を止めるということが起きています。
社会インフラが整って、動画コンテンツが増えたということ以外にも、GoogleやFacebookが動画や音声解析に力を入れる理由には、こういう背景もありそうです。
■検索エンジンは、今は基本的にはテキストを中心にWebサイトを理解し、それに付随する形で画像ファイルや動画ファイルも整理していますが、近い将来、動画の中身や音声の内容をも理解するようになるのでしょうね。
今はSEOで上位表示する場合は、テキストの中身が重要ですが、そのうち、動画の中で話されている言葉(音声)でSEO対策をする、というような日が来てしまうのかもしれません。
■まだまだ動画を掲載しているWebサイトは少ないですが、今大手企業は、動画制作に力を入れているところが多いです。
ただ、動画制作はハードルが高いですし、今は全ての企業にオススメという訳ではありませんが、「自分には関係ない」とスルーするのではなく、まずは
「この動画は分かりやすい」
「この動画の見せ方は、うちのサイトでも使えそうだ」
といった程度で良いので、参考になりそうな動画を見つけたらチェックするなどして、来るべき日に備えて、自分の引き出しを増やしておくと良いのではないでしょうか。
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。