Webサイトの構成を考える前にやるべきこと
2019.01.21
先日、社員と一緒に、とある新規クライアントのオフィスに訪問し、クライアントの社員の皆さんと一緒に、2回に分けて、ペルソナとカスタマージャーニーマップを作るワークを行ってきました( > カスタマージャーニーマップとは )。
ペルソナとカスタマージャーニーマップの作成ワークが必要な案件は、それほど多くりません。
それ自体が無かったとしても、常に顧客を意識しながら営業活動を行っているので、大抵は、ヒヤリングで聞き出せることが多いからです。
ただ今回は
- 新しい商品だったこと
- 社員の皆さんの間でメージするターゲット像にズレがあったこと
- 全体のマーケティング活動の中におけるWebサイトの位置づけが不明瞭
だからやりました。
■ワークをやる前は、参加者の多くが漠然とWebサイトを作れば、SEOで勝手にユーザーが来て、お問い合わせが来ると思っていました。
しかし、ワークをやった後は、そもそもSEOといっても、見込み客が検索しそうなキーワードは当初考えていたようなキーワードではないことや、全体のマーケティング活動におけるWebサイトの役割も、全く違うものだということに気づけました。
当初はかなり大変そうなビックワードを狙おうとしていたので、ワークをやっていなかったと思うとゾッとします。
■一部のネット企業を除き、基本的にWebサイトは全体のマーケティング活動の一部分です。
その中でWebサイトがどんな役割を担うのか、同じ商材を扱っていても、マーケティングプランが異なれば、Webサイトのあり方も変わります。
- ユーザーはどんな人なのか
- どこからどんなふうにくるのか(どうやってWebサイトに誘導するのか)
- Webサイトに来たときは何を考えているのか
- 同時にどんなWebサイトと比較検討しているのか
- Webサイトでどんな行動をとってもらいたいのか
- そのためにはどんな情報を伝える必要があるのか
Webサイトの構成等を考える前に、まずはこの根本的な部分を考えましょう。
例えば、自社のWebサイトの中に商品紹介と採用情報があるなら、商品の見込み客と採用の求職者、2つのユーザーとカスタマージャーニーを考える必要があります。
新規商材の場合は、ほとんど仮説になりますが、それでも構いません。
実際にWebサイトを立ち上げてみたら、思っていたのとは違っていたということもあります。
それでも良いのです。
なぜなら、仮説が無ければ、検証もできないのだから。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。