“お客さんを買う”という発想
先々週、とあるリスティング広告の勉強会に行ってきました。
リスティング広告はどんどん複雑化しているので、知識のキャッチアップが大変です。
それに、成果を出している同じWeb業界の社長がどんなことを考えて会社運営しているのか興味があるので、気になる人のセミナーや勉強会には極力参加し、その中から自社に使えそうなものを会社に持ち帰って実行するようにしています。
その勉強会を主催したA社は、リスティング広告業界ではとても元気の良い会社なのですが、先々週の勉強会の中で、講師だった社長がこんなことを話していました。
「決算前には、見込客リストを買いに行きます」
■A社はメルマガを発行しています。
まず、メルマガに見込み客が集まるようにし、そのメルマガで今回のような勉強会の集客を行っています。
その中から何人かのお客さんが、最終的にリスティング広告運用の顧問契約を依頼する流れが出来上がっています。
A社では、無料のメルマガ購読者のうち、どの位の人が勉強会に参加して、さらにどのくらいの人が顧問契約に進むか大体の率を把握しています。
だから、無料メルマガの購読者をどの位集めると、最終的にいくらの売上につながるかの予測がつくので、思い切って広告を使ってメルマガ購読者を集めているのです。
「見込客リストを買う」というのは、決算で利益が出すぎてしまうので、利益調整のために、広告費を使ってメルマガ読者を集めた、ということです。
■当社は7月が決算なのですが、当社も7月に、普段は月20~30万しか広告費を使わないところ、80万のリスティング広告費を使ったことがあります。
そうすると、一年の中で若干閑散期になる8月に売上が立ちやすくなるのです。
■決算前に、広告費として経費を使うという手法は昔からある手法です。
ただ、一般的な広告だと、決算月だけの単発広告は、ただの無駄遣いになってしまいがちですし、何より反響率を予想しにくくコストコントロールが難しい。。。
その点、リスティング広告は反響率がある程度予想できるので「お客さんを買う」という感覚で実施することができます。
■「お客さんを買う」という感覚が身につくとSEOだけの状態では得られない加速感が得られます。
そのためには、日ごろから反響がきちんとでるサイトを持っていること、そして、一件のお客さんの獲得単価、つまり、どの位の広告費でどの位のお客さんが獲れるか把握しておくことがとても大切です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。