マーケティングのタスクがどんどん増える時に…
2020.01.20
年末年始に立てた計画は順調に進んでいますでしょうか。
当社は決算が7月なので、8月から始まった今期の上期が1月に終わり、2月から下期が始まります。当社では、次半期が始まる時に全社会議を行い、会社全体と部署毎の方針と行動目標の発表を行います。
部署毎の方針発表に向けて、まず部署毎にメンバーが課題を列挙していくのですが、課題が出るわ出るわ・・・これが結構な量になっていってしまいます。
それだけ問題に気づけているというのは良いことでもあるんですけどね。
どうすんだ、この量・・・(^^;
■このメルマガの読者の多くはWebマーケティングを実施していく立場の人だと思いますが、やらなければいけないことが沢山出てきて、やってもやっても減るどころか、むしろ増えるばかりの目の前のタスクにうんざりした経験、ありませんか?
Webマーケティングって「やらなければいけないこと多すぎるだろ!」ってツッコミ入れたくなります。
タチの悪いことに、この分野は次から次へと新しいツールや技術が出てきますし。
やれSNSだ、SEOだ、LPOだ、MAだと、もう煩いよと(^^;
(私の場合はそれが本業なので否が応でもキャッチアップしないといけませんが…)
■私は現在、ある企業の大規模ECサイトの改善プロジェクトに参加しています。
事業責任者は私が会社員時代に駆け出しだった頃から20年近いお付き合いの方です。ありがたいことに移籍先でいつも私を呼んでくださいます。そして、移籍先でいつも成果を出してこられるのを目の当たりにしてきました。
今回の改善プロジェクトでは、各部署からのヒヤリングや外部調査から、かなり多くの改善ポイントが出てきました。1つ残らず片付けたいのが人情です。
打ち合わせ後にその方と一緒に駅に向かって歩きながらお話した際のこと、私が「いっぱい課題が出てきちゃいましたね」と話しかけたら、こう話されました。
「そうだね。だけど全部はやらないよ。全部やったらシステムはどんどん複雑になっていってしまうし、改修コストだけでなく運用コストもかかるようになってしまうからね。まずは問題を整理して、当たり前だけど、費用対効果を見ながら優先順位つけてやるよ」
■私はどちらかというと、参考書を1頁目からやらないと気持ち悪く感じてしまう質です。でも、これは“成果”にフォーカスした場合は、絶対に間違ったアプローチです。限られた時間の中で成果を出す人は、末梢的な課題に引きずられず、それらを一気に解決してしまうような本質的な問題を見つけ、何に集中するのか、何をやらないかを決めるのが上手いです。そして、いろいろ手を出しません。
■「これもやらなきゃ」って思ったり、社員から「これやりましょう」って言われたり、意識していないと、どんどんルールは増えるし、ツールは増えるし、複雑になっていきます。本当にそれは必要なことなのかを吟味し、本質的なことに集中しなければなりません。
ステーブ・ジョブスの有名な名言があります。
Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean to make it simple. But it’s worth it.
シンプルであることは複雑であることよりもむずかしい場合があります。シンプルにするためには懸命にあなたの思考を明瞭にする必要があるからです。でも、その価値はあります。
Steve Jobs
なんか複雑だな、煩雑だな、シンプルじゃないなと感じたら、まだ思考が足りていないのかもしれません。
シンプルに!シンプルに!シンプルに!
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。