リニューアルしたら反響が無くなってしまったのですが・・・
2021.02.15
スマホ対応をしたいと思い、その作業を知り合いが安くやってくれるということで合わせてサイトリニューアルをしました。しかし、リニューアルする前は、月に1~2件は問い合わせがあったのに、リニューアル後、全く無くなってしまいました。見ていただけないでしょうか?
こういう現象って、実はそんなに珍しくありません。
まず、何か現象が起こった時は、アクセス解析を見てその原因が何かを突き止めます。原因が分かれば改善できます。それが、Webの良い所です。
ただし、闇雲にアクセス解析を見るのではなく事前に仮説を立てます。
リニューアルを境に急激に反響が減るのは市場の変化ではありません。
リニューアル作業が原因である可能性が高い。
リニューアル作業で反響が減る理由は次の2つしかありません。
- 反響率が下がった
- アクセス数が減った
リニューアル前と後でアクセス解析の結果を比較すれば、どちらが起きているか、すぐに分かります。
サイトの反響率が下がった場合
全体のアクセス数は下がっていないのに反響が減っているのであれば、こちらが理由です。
この場合は、リニューアル前後で、直帰率や離脱率が高くなっているページが無いかどうかを調べていきます。
直帰率というのは、一番最初に訪れたページで他のページを閲覧せずに、すぐに出て行ってしまった人の割合です。離脱率は、サイトの中をいろいろと見てお問い合わせなどの目標ページに到達せずに途中で出て行ってしまった人の割合です。
リニューアル前後で数字が悪化している部分を見つけたら、リニューアル前と比べてどこが変更になったか観察します。
多くの場合は、サイトの中で集客力のあるページ、つまりトップページの直帰率が増えたとかトップページからの導線が変更されて、見てもらいたいページが見てもらえなくなっているといった原因があります。
アクセス数が減った場合
全体のアクセス数がリニューアルを境にガクンと下がっていた場合、よくあるのが次の2つのパターンです。
- リニューアルによってURLが変更されてしまったために、検索エンジンや集客力のあるサイトからのリンクが切れてしまった
- titleタグなどを変更したことでそれまで検索エンジンから集客できていたキーワードで集客できなくなった
媒体毎のアクセス数を見て、その中で減っているものをさらに深く見ていけばどちらが起こっているかがすぐ分かります。プロのWeb制作会社でも、未だにこういったことを気にせずにリニューアル作業をしてしまう人がいます。
本来、これらは作業前にきちんと現状分析を行っていれば防げることです。
URLの変更が必要な時はリダイレクトをかけたり、titleタグ等の変更もそういったリスクを考慮して実行しなければなりません。
■私は、手を加えるページが上手くいっているページであるほど、慎重に作業します。
悪いページは、それ以上悪くならないですが、上手くいっているページは、手を加えることで、今より悪くなる可能性があるからです。
それなりに数字が出ているものを変更するには理由が必要なのです。
直感だけで変更してはいけません。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。