採用サイトで絶対押さえておきたいポイント
2023.07.09
最近、採用サイト制作のご相談が多いです。資料請求やお問い合わせを増やしたいというご相談よりも多いぐらいです。
仕事はあるけど、仕事をこなす人がいないということなのでしょうか。
今、日本ではご存知の通り労働人口がどんどん減っており、特に若者は人数そのものが少なくなっていて、その傾向な顕著な地方や若者に不人気な業種では切実な問題になっています。
採用サイトを上手くいかせるコツは、一にも二にも“コンテンツの中身”です。
実は、デザインの比重はそれほど大きくはありません。
下のグラフは、就活生に採用サイトで最も重要だと思う要素を聞いたアンケート結果です。
他の項目に比べて圧倒的に「見やすさ」と「情報量の多さ」が重視されていることがわかります。
(出典:キャリタス就活 2023「採用ホームページに関する調査」)
企業紹介、職場紹介、福利厚生や社員インタビュー、募集要項といった採用サイトに必要なコンテンツ項目は、企業によってそれほど変わりません。しかし、企業によって、欲しい人材像も違えば、伝えるべきメッセージも異なります。
よくやってしまいがちな間違いが、何となく必要なコンテンツ項目を揃えて、大手企業のような採用サイトを作ってしまうことです。
当社のクライアントで保険代理店のA社があります。
A社はいわゆる営業会社です。
新卒採用するにあたって、コーポレートサイトと採用サイトをリニューアルすることになりました。
その際にA社の会長から言われたことが、
「とにかく大手に行くような、福利厚生や待遇などを大手と比較検討するような学生は一切いらない。そこで大手と勝負しても勝てないし、勝負しようとも思わない。むしろそういう学生は一切来てほしくない。そうではなく、情熱をもって、お客様の役に立ちたい、仕事を通じて自分を磨き、成功できる人間になりたいという人が欲しい。」
ということでした。
その言葉を受けて、かなり思い切ったキャッチコピーとビジュアルの採用サイトを作りました。
実は、最初はもう少し一般的なデザインを提出したのですが、会長から却下され、普通の学生は敬遠してしまうぐらい尖ったデザインとキャッチコピーのデザインを作成したのです。
そして、その採用サイトをもって、マイナビに展開し、結果的に上手く採用ができました。
最初のデザインはボツになり公開しなかったので比較はできないですが、尖った表現をすることで、もしかしたら全体の応募数は減ったものの、濃い人達が集まりました。
採用をやったことがある人はわかりますが、ピントが外れた人にたくさん応募されても、ただ忙しくなるだけです。それよりは、少数でも良いから、自社のニーズに合った人の応募が欲しいですよね。
よく「採用もマーケティングと一緒だ」と言われます。
間違っても、ただ漠然と必要そうなコンテンツを揃えるだけでは駄目です。他と同じようなターゲットに対して、同じようなメッセージを出しても、良い採用はできません。なんとなく人数は集まるかもしれませんが、入社後のミスマッチも起きやすくなり、定着もしません。
しっかりと自社が欲しい人物像を明確にし、ニーズを把握し、自社が提供できる価値を棚卸し、自社が欲しい人材に刺さる表現をしていくこととが大切です。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。