我々は聞きたいことしか聞いてない
2015.12.15
先週は、当社の新人社員研修でP.F.ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』という本の読みあわせをしました。
通常のノウハウ系のビジネス書よりも抽象度が高く、新人社員は少々苦戦していました。
それでも、これからプロフェッショナルになろうという人に向けて、珠玉の言葉のオンパレードに、興味を持って読んでくれたようです。
この本では、仕事で成果を上げるには、また、自らのマネジメントするにはどうすれば良いかが書かれています。
今日は、この本のPart4 第2章、コミュニケーションについて書かれた章をシェアしたいと思います。
この章は、ビジネスにおけるコミュニケーション全般について書かれていますが、いつも、新人社員には「Webサイトも同じだよ」と話しています。
既にWebサイトをお持ちの人はきっとサイトの文言などを見直したくなるはずです。これからWebサイトを立ち上げる人にはこの言葉を念仏のように唱えながら立ち上げれば、良いものができるのではないかと思います。
P170
「コミュニケーションは、受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験にある言葉を使わなければならない。経験にない言葉で話しても、理解されない。<略>
われわれは知覚することを期待しているものだけを知覚する。見ることを期待しているものを見、聞くことを期待しているものを聞く。重要なことは、期待していないものは受けつけられもしないということにある。
<略>
P171
受け手が見たり聞いたりしたいと思っているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。受け手が期待するものを知って初めて、その期待を利用できる。
解説するまでもないですよね。
ほとんどの人が「ホントにそう」と頷いてしまうのではないでしょうか。
Webサイトをプランニング・設計する際には読み手(いわゆるターゲット)が
・どんな人で、
・どんな言葉を使い、
・どんなことに悩んでいるのか、
を明らかにすることからスタートしてください。
間違っても、自社が言いたいことからスタートしないようにしましょう。
私も、自社のサイトとなるとよくこの間違いをやってしまいます。
しつこいようですが、自社の良いたことではなく、
お客さんの悩みや望みがスタートです。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。