「しないこと」「やめること」を決める
2021.06.13
最近は、いろいろと身の周りを整理したい衝動に駆られていまして、本やCDを売ったり、書類や昔買った教材を処分したりしています。
そんな中で、机上に積み上がった書類を整理していると、いつ書いたのかも忘れてしまった黄ばんだメモ用紙の束が・・・
その中に、『鳥貴族のしない経営』と書かれたメモが出てきました。
そこにはこんなことが書いてありました。
- 消費税後でも価格を上げない
- お通しを出さない
- 出店地が鬼門でも気にしない
- コストのかかる炭火は使わない
- 輸入鶏肉は使わない
- 新店オープン時以外の料金割引はしない
- 業態は「鳥貴族」以外につくらない
- メニューの絶対数は増やさない
- FCは社内独立以外認めない
- 同業他社は意識しない
確かに、「鳥貴族」ってこういう会社だよなって思うのです。「鳥貴族」を「鳥貴族」たらしめている、「鳥貴族」というブランドにとっての大切なこだわり。
■メモの中には、17年前の起業時に私が書いた「やりたくないこと」というメモもありました。これは、確か私が起業時に大変触発された神田昌典さんの著書『非常識な成功法則』に「やりたいことを書く前にやりたくないことを書き出せ」と書いてあって、それでノートに書き出したものだったと記憶しています。
何を書いたかというと、
- 下請けはしない
- アダルトと宗教に関する案件はやらない
- 共感できないビジネスの案件はやらない
- クライアントにヘコヘコしない
- 理由なき値引きはしない
- 徹夜仕事はしない etc
結構ちゃんと守ってますよ!昨年もアダルトやら下請けの案件を何件かお断りしました。それで良かったと思っています。
■このように予め“しないこと”を決めることとともに、定期的に“やめる”ことを決めることも大事です。
机上の書類と同じように、仕事は黙っていると仕事の手続きや管理項目、商品ランナップ等、少しずつ増えていくものです。御社にも、昔は無かったのに気づいたらあまり意味のない仕事や手続きが増えていたりしませんか? だから、定期的に意識して見直すことが必要です。
ピーター・ドラッカー先生も著書『プロフェッショナルの条件』で、仕事の見直しの必要性を繰り返し述べています。
- 数年ごとに、あらゆるプロセス、製品、手続き、方針について、「もしこれを行っていなかったとして、今分かっていることをすべて知りつつ、なおかつ、これを始めるか」を問わなければならない。
- 知識労働の生産性の向上を図る場合にまず問うべきは、「何が目的か。何を実現しようとしているのか。なぜそれを行うか」である。手っ取り早く、しかも、おそらくもっとも効果的に知識労働の生産性を向上させる方法は、仕事を定義し直すことである。特に、行う必要のない仕事をやめることである。
- 成果をあげるための秘訣を1つだけあげるならば、それは集中である。
集中するための第一の原則は、もはや生産的ではなくなった過去のものを捨てることである。そのためには、自らの仕事と部下の仕事を定期的に見直し、「まだ行っていなかったとして、今これに手をつけるか」を問わなければならない。
定期的に整理して、机上も気持ちもスッキリさせましょう。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。