シズル感とは?食欲をそそる表現のWebサイト4選
2021.12.24 Posted by Design team
みなさん、こんにちは。ウェブラボデザイナーチームです。
寒い日は温かい食べ物が恋しくなりますね。街中でほかほかの肉まんの広告写真なんかを見るとついついお腹がなってしまいますが、ここで私たちが美味しそうだと感じるポイントのひとつに「湯気」があります。温度を感じることで肉まんの魅力がぐっとアップしますよね。
この「湯気が立った肉まん」の写真のように「食品が美味しそうである様子」を、主に広告業界では「シズル感」といいます。
今回は、そんなシズル感をWebならではの方法で表現している飲食系のサイトをご紹介いたします。特に食品を取り扱う業種の方は要チェックです!
目次
「シズル感」とは?
「シズル」の語源は肉が焼ける時の音。「ジュー」が英語で「シズル(sizzle)」と表されることに由来します。このジュージューと焼かれる肉が食欲をそそることから、主に食品が美味しそうである様子やみずみずしい様子などを表す言葉として定着しました。
以下はシズル感がない写真とある写真の例です。②は水滴がついています。さらに野菜がツヤツヤで色が鮮やかなので、より新鮮で美味しそうと感じる方が多いのではないでしょうか。
①シズル感がない写真
②シズル感がある写真
また「みずみずしさ/新鮮っぽさ」から転じて、食品以外に対して「臨場感」や「リアルさ」「スピード感」「躍動感」などを指す場合もあるようです。広い意味では消費者の購買意欲を喚起するために五感に訴えかける表現全般を指す、とも言えそうです。
「シズル感」は便利な言葉ではあるものの様々な意味やニュアンスを持つため、指示をする際はより具体的に「サクサク感を出したい」「もっと質感がわかるようにしたい」などと伝える方が分かりやすいかもしれませんね。
シズル感たっぷりのWebサイト 4選
Webサイトにおいてシズル感を出すために重要なのは紙媒体の広告と同じく写真であることがほとんどですが、他にも方法がいくつかあります。今回はWebならではの方法でシズル感を表現している飲食系のサイトを4つご紹介します。
①【 動画を載せて効果的にPR!】「餃子屋本舗」公式ストア
「餃子屋本舗」公式ストア(https://gyouza-h.com/)
Webサイトにおいてシズル感を出したい場合の、写真の次にスタンダードな方法です。こちらのサイトは右半分が動画になっており、食材を見せたり調理中の手元を映したり、料理が完成するまでを臨場感たっぷりに見せています。
②【奥行きを持たせてダイナミックさUP!】弥生焼酎醸造所
弥生焼酎醸造所(https://www.kokuto-shouchu.co.jp/)
商品を、水しぶきや果物と組み合わせた躍動感のある写真が目を引きます。既にシズル感たっぷりですが、このサイトはそこにもう一工夫加えています。
実際のページを見てみると、マウスの動きに合わせて少しだけ画像が移動していますね。このとき奥に見える画像と手前に見える画像とで移動する距離が異なっているためより奥行きを感じる、という仕掛けになっています。
あたかもWeb上に物が実体を持って浮かんでいるかのような、ダイナミックな写真にぴったりの表現ですね。
③【ふわっと表示させる湯気で温度感を伝える!】MENYA BIBIRI
MENYA BIBIRI:メンヤ ビビリ(https://menya-bibiri.net/)
ラーメンの写真の上に、時間差で湯気が出現します。湯気を含んだラーメンの画像だったとしてもシズル感は十分に思えますが、あとから湯気がふわっと立つ様子はよりリアルで食欲を誘いますね。
④【波紋の効果で質感たっぷり】お茶のはまだ
お茶のはまだ(https://chiran-omoiire.com/)
サイトが表示されるタイミングで、画面上に静かな波紋が広がります。波紋の中心がちょうど湯のみの位置にくるよう計算されているので、本当に急須からお茶が注がれたかのような動きです。控えめながら水の質感を効果的に伝える、シズル感たっぷりの表現になっています。
まとめ
食品においてシズル感を出すための例としては上記にてご紹介した「湯気」や「水滴」が分かりやすくて有名ですが、食品の色味や質感はもちろん、背景やシチュエーションなども大切なポイントになります。また、何をどう表現すれば美味しそうと感じるのかは対象の食品の種類や特長によって様々であるのも難しいところです。
まずはその商品の魅力や特長を洗い出してから、どうすればよりシズル感を出せるのかを考えてみるのがよいでしょう。
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