【Google Fonts】和文フォント特徴まとめ〜ゴシック体編〜
2022.06.24 Posted by Design team
みなさん、こんにちは。ウェブラボデザイナーチームです。
Webサイト制作においてすっかりメジャーになったWebフォント。中でも有名なのがGoogleが提供している「Google Fonts」です。わざわざユーザー登録をせずともたくさんのフォントが使用できるのは嬉しいですよね。最近は和文フォントが充実してきたこともあって、どのフォントを選んだらいいか迷ってしまうほどです。
そこで今回は、現在※Google Fontsで提供されている和文フォントを「ゴシック体編」と「明朝体編」の前後編に分けて解説いたします!
前編のこの記事は「ゴシック体編」。(後編の「明朝体編」はこちら)
基本情報と特徴をまとめましたので、ぜひWebフォント選びの参考にしていただければと思います。
※2022年6月24日時点
目次
解説するフォント一覧
見出し向きのDisplayフォントや角の丸まった丸ゴシック体などといった特徴が一目でわかるような個性を持つフォントは省き、以下の8種類を解説しています。
- Noto Sans Japanese
- M PLUS 1p(M PLUS 1、M PLUS 2、M PLUS 1 Codeにも触れています)
- Sawarabi Gothic
- Kosugi
- Zen Kaku Gothic New
- Zen Kaku Gothic Antique
- Murecho
- BIZ UDPGothic(BIZ UDGothicにも触れています)
※フォント名やウェイトの数などの各情報は、2022年6月24日時点のものです。
Noto Sans Japanese
読み方:のと さん じゃぱにーず / のと さんず じゃぱにーず
ウェイトの数:6
Windowsの標準フォントであるメイリオと比べると幅が狭くスマートです。しかし比較的丸みを帯びた形状が多めなので、どちらかというとゆったりとして柔らかい印象を持たれる方が多いかもしれません。
特に注目したいのがGoogleがadobeと共同開発したフォントである点です。
世界中の言語をサポートする、を目標に開発された背景もあって、判読性がよく癖がないので使う場所を選びません。
またウェイトの数が多いので、見出しから本文、少し小さめの注釈まで幅広く使い分けられます。
しかし実用性が高い分少々野暮ったい印象の文字も含まれますので、ビジュアル重視のスタイリッシュなWebサイトを目指す場合は注意が必要です。
M PLUS 1p
読み方:えむ ぷらす わん ぴー
ウェイトの数:7
メイリオに似て、“ふところ”が広くゆったりとした形状です。さらに直線と曲線のメリハリが強いため、ころころとしてかわいらしい印象ですね。
他にも同じM PLUSシリーズから、M PLUS 1、M PLUS 2、M PLUS 1 Codeの3つが提供されています。
M PLUS 1は柔軟性に富んだバリアブルフォント版です。
M PLUS 2はM PLUS 1とよく似た形状ですが、M PLUS 1で直線だった部分をゆるやかにカーブさせたり傾けたりとやや動きのあるあしらいになっています。
M PLUS 1 Codeはその名前の通りプログラムなどのコードを表示するのに適したフォントです。判別しづらい数字や記号に対して特に配慮がなされており、ミスに気付きやすい設計になっています。
Sawarabi Gothic
読み方:さわらび ごしっく
ウェイトの数:1
Noto Sans Japaneseと同じくらいのスマートさですが、よりふところが狭く重心が高めです。
最大の特徴は筆文字の抑揚を残したような形状。始筆と終筆、カーブなどに緩急があってクラシカルな印象ですね。また、数字の横幅が狭めであることもポイントです。
ウェイトが1種類しかないので使い所は限定されますが、個性的な雰囲気が出せそうですね。
Kosugi
読み方:こすぎ
ウェイトの数:1
ふところはやや広く柔らかい印象のフォントで、跳ねが少ないのが特徴です。特にひらがなはほとんど跳ねがなく直線も少なめなので、見出しレベルの大きさだとより幼さが感じられます。
こちらはアルファベットと数字、記号の幅が狭めなので、入り混じったときのバランスは要チェックです。
Zen Kaku Gothic New
読み方:ぜん かく ごしっく にゅー
ウェイトの数:5
今回解説するフォントの中ではかなりスマート寄りのフォントですね。メイリオよりは游ゴシックに似ていて、引き締まったあしらいです。
始筆と終筆にあるアクセントも特徴のひとつで、カーブや傾いた線と相まって運筆の流れが感じられます。漢字とひらがな・カタカナの大きさの差が大きいため緩急のリズムが生まれるのもポイントです。
こちらは数字の幅だけがやや狭めで、アルファベットと共にさっぱりとした形状です。さらにウェイトの数が豊富ですので、場所を選ばず使える比較的汎用性の高いフォントといえるでしょう。
Zen Kaku Gothic Antique
読み方:ぜん かく ごしっく あんちっく / ぜん かく ごしっく あんてぃーく
ウェイトの数:5
先にご紹介したZen Kaku Gothic Newの仲間ですが、それよりも若干ふところが広く柔らかい風合いになっています。ひらがなには直線が増え、漢字とひらがな・カタカナの大きさの差が抑えられるように設計されているため、整然とした並びが特徴です。
Murecho
読み方:むれちょう(牟礼町)
ウェイトの数:–
Murechoは柔軟性に富んだバリアブルフォントのため、ウェイトの数は設定されていません。
Kosugiと似た印象ではありますが、丸みが強いうえにふところが広いためよりポップで親しみやすく感じられるのが特徴です。太めのウェイトだと、マーカーで書いたPOPのようなパンチがありますね。
BIZ UDPGothic
読み方:びず ゆーでぃーぴーごしっく
ウェイトの数:2
UDは「Universal Design」の頭文字で、その名の通りユニバーサルデザインの考えのもと開発されたフォントだそうです。
「文字のかたちがわかりやすいこと」「読みまちがえにくいこと」「文章が読みやすいこと」を
コンセプトに開発された「MORISAWA BIZ+」では、年齢や性別などにかかわらず、多くの人々が利用しやすいように
「ユニバーサルデザイン(UD)」の思想を文字に込めています。引用元:概要 | MORISAWA BIZ+ | フォント製品 | 製品/ソリューション | 株式会社モリサワ(https://www.morisawa.co.jp/products/fonts/bizplus/)
仮想ボディいっぱいになるようデザインされているため、同じく判読性のよいNoto Sans Japaneseよりも一文字一文字のサイズが大きく感じられます。アルファベットや数字もふところを広くとった設計で、どれも癖がなく汎用的です。
Google Fontsで提供されているウェイトの数は2つと少ないですがモリサワの有償版を購入すればより多くの種類が使用できます。
似た名前のフォントにBIZ UDGothicがありますがこちらは等幅フォント版です。BIZ UDPGothicと比べるとアルファベットと数字の幅が狭くなっていますのでご注意ください。
まとめ
以上、和文フォント〜ゴシック体編〜でした。
もちろんWindows標準のメイリオ、Mac標準のヒラギノ角ゴシックも十分優秀なフォントですので忘れないであげてくださいね。
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