ユニバーサルデザインフォントで「伝える」を考える
2023.01.12 Posted by hosobuchi.m
ユニバーサルデザインフォントというものを知っていますか。現在、「伝わるWebサイト」を制作したいと考える会社でユニバーサルデザインフォントが利用されるケースが増えています。
ユニバーサルデザインフォントとは、今までの一般的なフォントとは何が異なる、どんなものなのでしょうか。今回は、ユニバーサルデザインフォントとはいったいどのようなものなのか、具体的な概念やその特徴についてわかりやすく解説していきます。
ユニバーサルデザインフォントとは?
ユニバーサルデザインフォントとは、多くの人たちの目にとって読みやすく、可読性や視認性、判読性が高くデザインされたフォントのことです。そのため、ユニバーサルデザインフォントには、次のような特徴があります。
- 文字の内容が非常に見やすい
- 文字の形がわかりやすく認識しやすい
- 読みやすいため、読み間違いが起きづらい
そのため、相手に伝えることを意識する企業・団体では、誰でも読みやすいフォントであるユニバーサルデザインフォントへの変更が続々と行われています。
ユニバーサルデザインフォントの採用事例
「誰でも読みやすいフォント」ということで、多くの人が見る公共施設で採用されており、行政や自治体のサイトで多く見られるようになりました。たとえば、次のようなWebサイトでユニバーサルデザインフォントは採用されています。
【茅野市】『ホームページに「ユニバーサルデザインフォント」を導入しました』
茅野市のサイトで採用されたユニバーサルデザインフォントは、UD新ゴ書体です。以前のフォントと比べて、読み間違いが減り、文字を読むことが苦手な方でも、大きく読みやすいフォントへと変更されています。
この変更によって非常に良くなった点は、スマホやタブレットなど、画面が小さいデバイスでも、文字がはっきりと見えることです。文字が小さく読みづらいという声があるようなサイトでは、非常に良い解決策となるでしょう。
【荒川区】『荒川区公式ホームページにUDフォントを導入しています』
荒川区のサイトでも、多くの人にとって読みやすいWebサイトを目指して、ユニバーサルデザインフォントが採用されています。これによって、以前より感じていた障がい者や高齢者の方々に読みやすい文字を提供するという目標を実現できています。
【松戸市】『松戸市公式ホームページにWEBフォント(UDフォント)を導入しました』
松戸市では、行政情報を提供する際、数字や濁点、半濁点といった判別がしづらい、他にも細い文字が読みづらいなどの問題を抱えていました。このような問題を抱えている状況では、緊急時や災害時において正しいコミュニケーションを実現することはできません。その問題を解決するため、ユニバーサルデザインフォントを採用するにいたっています。
これにより、障がい者や高齢者、日本語を母国語としない人などに、正しく情報を伝えやすくなり、コミュニケーションによる問題を解消しています。他にも教育機関やアプリなどでも採用が進んでおり、今後も採用場所は増えていくでしょう。
Webサイトで使うにはどうしたらよいの?
2022年あたまに、「モリサワ」よりUDフォントが、Google の提供するフォントサービスライブラリ Google Fontsで提供されるというニュースがありました。つまり、有料だったモリサワフォントが無料で使用できるようになりました。
BIZ UDフォントが、Google Fontsとして無料で使えるようになったため、ユーザビリティのアップを目指してフォントにもこだわってみてはどうでしょうか。
Webサイトでユニバーサルデザインを広げていこう
ユニバーサルデザインな社会を実現できれば、年齢や性別、障がいなど、あらゆる違いを超えたコミュニケーションが可能となります。そのような理想とする社会を実現には、どのようなフォントを利用するかということも深く関係しています。 (どのような色にするか、カラーユニバーサルデザインについてはこちらの記事を参考にしてください。『Webサイトにおけるカラーユニバーサルデザイン』)
そのため、フォントへのユニバーサルデザインという考え方がきっかけとなって、だれにとっても暮らしやすい社会が広がっていくと良いですね。
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