Webのユニバーサルデザイン「Webアクセシビリティ」(前編)
2005.12.26 Posted by 山浦 仁
さらに言えば、これから日本は“超”が付くほどの高齢化社会に突入します。業種にもよりますが、もう数年のうちには、サイトにアクセスする人の5人に1人は、高齢者というのも現実味を帯びてきました。
政府としても国のIT戦略の重要課題(“e-Japan”とかあったの皆さん覚えてます!?)の1つとして、アクセシビリティの確保ということが言われ、2004年6月には日本工業規格として「WebコンテンツJIS」というものが発行されました。
▼「JIS X8341-3 ウェブコンテンツJIS」
http://www.jsa.or.jp/
「ウェブコンテンツJIS」はご興味があれば、上記のJSAのサイトから購入いただければと思いますが、要は「Webアクセシビリティ」を確保するためのガイドラインです。
こういう時代の要請の中で、まだまだではありますが、地方自治体では少しずつ「ウェブコンテンツJIS」への対応が始まりました。
■静岡県
https://www.pref.shizuoka.jp/a_8341/accesibility/index.html
※この他にも、東京都、愛知県、神奈川県などのホームページでも、アクセシビリティに配慮している旨、サイトに明記しています。
同様の動きは、企業にも見られます。
■日本IBM
http://www-06.ibm.com/jp/accessibility/
■富士通
http://jp.fujitsu.com/accessibility/
■三井住友銀行
http://www.smbc.co.jp/accessibility/index.html
■朝日新聞
http://www.asahi.com/policy/
■中にはNECのように、製品全般におけるユニバーサルデザインをアピールする中で、Webのユニバーサルデザインにも配慮していますよ!、という見せ方をしている企業もあります。
http://www.nec.co.jp/design/ja/ud/index.html
企業がアクセシビリティに取り組む理由は、大きくは次の3つです。
- 企業としてユニバーサルデザインに取り組んでいるから、製品だけでなく、当然、サービスの窓口であるWebサイトもユニバーサルデザインであるべきという考えから(製品もWebも両方とも障害を持った人が使う可能性があるということ)。
- 最近よく言われる、企業のCSR(Corporate Social Responsibility)、つまり「企業の社会的責任」を果たすため、またそれによるブランドイメージ向上を狙って。
- シニア市場を見据えての活動。
では、具体的にどうすればWebアクセシビリティを確保できるのでしょうか?
長くなりますので、続きは次回です。お楽しみに!
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