ECサイト売り上げアップのために、「客単価」へのアプローチ方法
2021.06.24 Posted by hosobuchi.m
ECサイトの売り上げを上げるには、SEO対策を行って集客しやすい仕組みを作ることや、コンバージョンしやすい導線を準備することが大切ですが、それ以外にも知っておきたいアプローチ方法があります。
今回は、Webマーケティング初心者の方に向けて、意図的に売り上げを伸ばしていく有効な方法をわかりやすく解説していきます。
目次
初めにECサイトの客単価を再確認しよう
ECサイトの売り上げは、下記の公式を利用することで求めることができます。
売上=集客×CVR(購入率)×客単価
たとえば、ECサイトへのアクセスが100、CVRが1%、客単価が100万だった場合、売上は100万だと計算できます。
100万=100アクセス×1%×100万
顧客1人あたりが買う平均的な金額を表す指標に客単価が存在します。客単価を上げる有効な方法としては、商品の価格を2倍にすれば、大きく数値を伸ばすことができるでしょう。しかし、CVRが減少し、逆に売上が低下することもあるため、慎重な判断が必要です。
ここでは、売り上げを分解してどの数値をアップすべきかを考えて施策を検討することが大切です。今回は、上記の中から客単価について掘り下げてみます。
客単価、ユーザーの1回の購入金額を上げるためのアプローチ
客単価を上げるためのアプローチには、次の3つの方法が有効です。
・クロスセル
・アップセル
・ダウンセル
それぞれの手法にどのような違いがあるのか見比べていきましょう。
クロスセルについて
クロスセルとは、「この商品を買いたいな!」と思っているお客さんに対して、「こっちの商品もおすすめですよ!」と関連商品を合わせて買うように促す販売方法です。通販サービスを利用していると、「こちらのアニメを見た方は、こちらのグッズも買っています。」と興味性や関連性の高そうな商品やサービスを提案してくることがあるでしょう。
多くの場合、そのような通販サイトでは関連商品を自動的に提案するレコメンド機能を利用して、こちらも一緒にいかがですかとクロスセルでの客単価のアップを実現しています。もし、データ分析する環境が整っている場合は、パーソナライズしてお勧めするとクロスセルによる売上改善を実行しやすくなります。
現在、クロスセルを成功させるために便利なツールとして、Googleアナリティクスやヒートマップツールといった分析ツールがあります。他にも、CRM(Customer Relationship Management/顧客情報管理ツール)や、MA(マーケティングオートメーション)などの、顧客の心理や行動履歴から具体的な提案をしてくれるWeb接客ツールなどがクロスセルによる客単価の向上を後押ししてくれます。
アップセルについて
アップセルとは、ある商品を買いたいと思っているお客さんに、「こっちの高い商品の方が便利ですよ!」「1個ではなく、5個一緒に買った方がお得ですよ!」と高い商品やより多くの数量を買ってもらう販売方法をいいます。
たとえば、ITサービスを売っている場合、「Aのサービスは、価格が安いため、チャットボットを利用できません。しかし、Bのサービスは、1万円高くなりますがチャットボットによるレコメンド機能が利用できます。」
上記のように、グレードアップによるアプローチは、非常に有効ではありますが、これでは決済時の数量を上げることが難しいです。それなら、複数個買うことで、お得に決済できる仕組みにしましょう。たとえば、「2個以上買った方は10%オフ」や「5000円以上買った方は送料無料」というようにアピールできれば、アップセルによるECサイトの売り上げアップを実現できます。
ダウンセルについて
ダウンセルとは、決済時の商品価格を下げて確実に買ってもらう販売方法をいいます。客単価を上げる方法は、商品の金額を高くしたり、複数個の決済を促したりすることがすべてではありません。価格の安い商品をおすすめして決済時の価格を下げることで、CVRを上げることも有効な選択肢となります。
特に、同様の商品を販売する会社が増えてきた場合は、価格を下げて多くのお客さんに興味をもってもらうことは非常に大切なことです。1度買ってもらって顧客満足度を上げることができれば、再度販売に繋げることが可能となるでしょう。
顧客ロイヤリティアップを目指そう
クロスセルやアップセルなどのマーケティング方法を知っておけば、関連性の高い商品やお得な買い方を提案しやすくなるため、LTV(顧客生涯価値)をアップしやすくなります。他にも、定期的なメルマガによるアフターフォローは、顧客ロイヤリティのアップにつながります。
最近では、LINEへの会員登録を促し、サポートする方法に注目が集まっていますが、これはLTV(Life Time Value/顧客生涯価値)を最大化するためです。
まとめ
ECサイトは、お実店舗とは明確に違うところがあります。たとえば、ECサイトでは会員登録に繋げることで確実にお客様情報を取得できます。他にも、購入履歴や購入者情報からパーソナライズされたレコメンド表示を実現し、適切なアプローチによってファンを増やしていきましょう。
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