レスポンスを得るための表現
2009.07.30 Posted by 山浦 仁
『費用対効果が見える広告 ~レスポンス広告のすべて~』
(著) 後藤 一喜 (翔泳社)
レスポンス広告とは、広告を目にする人から何らかの反応を得ることを目的とした広告です。無料サンプル請求を訴求した健康食品の新聞広告などや、折込チラシがその典型です。インターネットでは、この反応のことを「コンバージョン」と言います。
レスポンス広告との対立図式でよく引き合いに出されるのが
イメージ広告とは、目にした人に何らかの行動を促すというよりは、単純に認知してもらうことを目的としたものです。
どちらが良い悪いというのはありません。
ただ広告の目的と市場が違うだけです。
多くのイメージ広告は小売店などへの販売支援などを目的としていて、はじめから直接売る気はない(取引先との関係上できないとか様々な理由ある)のであって、「イメージ広告=駄目な広告」的なことを言う人がいますが見当違いです。
さて、世の中の相当割合のWebサイトは、商品の販売や資料請求、問い合わせ獲得を目的としたレスポンス広告の部類に入ります。
その場合、文中にあるように、
目的は売ること!ターゲットは来店客ではなく通行人!
です。
もう少し詳しく言うと、御社を指名検索やブックマークから来た人は来店客と言っても良いかもしれませんが、検索エンジンから一般検索ワードで来た人は、完全に「通行人」です。
通行人の広告の到達レベルは、次の通りだそうです。
到達レベル1 ほとんどの広告は読み飛ばされる
到達レベル2 足きり試験はわずか0.1秒
到達レベル3 さらに待ち受ける二次試験も長くて10秒
到達レベル4 最終試験にたどり着き、本来の評価をしてもらえる確率は千分の一
よく「ネットの3秒ルール」とか言いますが、そのことですね。
最後の「確率は千分の一」は、検索エンジンの検索結果からクリックしてコンバージョンするまでの一般的な確率に近い数字だったりします。
本書は、広告という、いかに限られたスペースでレスポンスが得られる広告を作成するかを論じた本です。
Webサイト制作の現場では、バナー広告を作ることだけでなく、トップページから商品詳細ページへの誘導のキービジュアルなどにも参考になる一冊です。
どんなに勉強して商品詳細ページの文章を書き上げても、そのページにたどり着いてもらわなければ意味がありません。それはトップページにある表現やアイキャッチとなるものが、ターゲットユーザー認識されクリックされるどうか次第です。
どんな文章ならレスポンスがとれるのか。
その文章を読んでもらうには、どんなレイアウトが良いのか。
いつも試行錯誤している方は要チェックです。
ちなみに、失敗レスポンス広告が生まれる理由として次の5項目をあげています。
失敗理由1 レスポンス広告を一般広告と混同している
失敗理由2 製品やサービスの優位性を過信している
失敗理由3 ターゲットが商品に飢えていると勘違いしている
失敗理由4 ターゲットが買いモノ気分でいると勘違いしている
失敗理由5 ターゲットの忍耐力や理解力に期待しすぎている
あなたのWebサイトは大丈夫ですか?
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