BtoB企業のインスタグラム戦略
2022.10.06 Posted by endo.a
近年、インスタグラムは、ますますユーザー数が増加しています。好きなアーティストやお気に入りのブランドのアカウントをフォローして定期的に情報収集している人も多いのではないでしょうか。
BtoC企業においては、もはやインスタグラムを活用したマーケティングは必須といっても過言ではありません。しかし、BtoB企業でもインスタグラムを活用する事例が増えてきています。
今回は、インスタグラムと他のSNSとの違いや運用のポイントについてわかりやすく解説していきます。
目次
インスタグラムと他のSNSとの違い
まずは、インスタグラムとTwitter・Facebookなどの他のSNSとの違いは何かについて説明していきます。
ユーザーは女性(18〜29歳)が多い
インスタグラムとTwitter・Facebookとの大きな違いの一つとして、18〜29歳の女性が多いという点が挙げられます。年齢だけに注目すれば、Twitterにも多くの若年層ユーザーがいますが、インスタグラムはとくに女性が多く、女性若年層の多い媒体といえます。
視覚的訴求力が重視される
インスタグラムは、視覚的な要素で訴求するSNSです。そのため、流し見していても目に留まるような視覚的訴求力が強く、インスタ映えする投稿をできるかどうかがポイントとなります。
リンクを貼ることができるのは限られた場所だけ
TwitterやFacebookなら、どこにでもリンクを貼ってWebサイトへ誘導することができますが、インスタグラムではストーリーズやプロフィールなど限られた場所にしかリンクを貼れません。そのため、Webサイトへの流入などが目的の場合は別のSNSの活用をお勧めします。
シェア機能はない
インスタグラムには、シェア機能がありません。そのため、投稿を見てもらうためには後述するようにハッシュタグ(#)の活用による検索対策などの工夫が必要です。
上記の特徴を踏まえた上で、インスタグラムをBtoBのマーケティングで活用する方法を考えていく必要があります。
BtoB企業がインスタグラムに取り組むメリット
BtoB企業がインスタグラム運用に着手する場合、次の3つのメリットがあります。
- ブランディング構築
- 認知拡大
- エンドユーザーへのアピール
インスタグラムはWebサイトとはユーザーの利用シーンや発信できる情報量が異なるため、直接見込み顧客を獲得することは難しいです。そのため、インスタグラムの特徴に合わせた使い方をするのなら、ブランディングや認知拡大を目的とした方が向いています。
また、BtoB企業が普段直接接点を持つことが少ないエンドユーザーへアピールできる点もメリットといえます。インスタグラムを通して認知を拡大することによって顧客の裾野を広げることが期待できます。
企業のインスタグラム戦略については過去のブログでも取り上げていますので併せてご覧ください。
「認知度急増!のInstagram。企業はどう活用する?」
「インスタで検索するってどういうこと?」
「Instagramで家を売る!?」
BtoB企業がインスタグラムに取り組むデメリット
一方で、インスタグラムには、次の3つのデメリットがあります。
- 拡散性が低い
- 費用対効果が未知数
- 効果的な商材、業種が限定的
インスタグラムをきちんとマーケティングツールとして有効利用するなら、それなりにクオリティの高い(いわゆる”映える”)画像や動画などを制作し、コンスタントに投稿し続ける必要があります。つまり、拡散性の低さをインスタ映えによって補います。
それには、一定の人的コストが必要ですが、その費用をすぐに回収できるほどの効果が得られるかはやってみないと分かりません。アカウントを開設し、有意なユーザー数に認知されるまでにはある程度の時間とコストがかかることを覚悟しなければいけません。通常業務の傍らで中途半端なクオリティの投稿をするのはかえってブランディングに逆効果です。
また、写真や動画での訴求に適した商材(飲食店・建設業・観光業など)であればインスタグラムの投稿から企業のファンになるという可能性も高いですが、そうでない商材・業種は圧倒的に不利といえます。そのため、インスタグラムとの相性も決して無視できません。
インスタグラム運用を成功させるポイント
BtoB企業としてインスタグラム運用を成功させたいのなら、次のポイントを意識しましょう。
- 目的をはっきり決める(ブランディングなのか、広報なのか、採用なのか)
- 投稿内容はインスタユーザーにマッチし、一定のクオリティのものを制作する
- ハッシュタグを活用する(検索対策)
- 社内の運用体制を整備する
インスタグラムの運用は、目的によって大きく使い方が変わってきます。たとえば、ブランディングなのか、広報なのかでは、運用目的が大きく違います。ブランディングでは、価値や世界観を知ってもらうための、より一層ビジュアルクオリティの高いコンテンツの制作が必要です。あるいは広報や採用として運用するのなら、ハッシュタグによる検索対策をしっかりと行う必要があります。
また、前述した通りインスタグラムの運用にはある程度人的コストがかかります。目的を達成するためには、社内リソースの確保など運用体制をしっかり整備することが重要です。
インスタグラムを効果的に活用しているBtoB企業の事例
それでは以上のポイントを踏まえて、インスタグラムをBtoBマーケティングに有効利用している事例をご紹介します。
【事例1】写真がとにかくかっこい!
東京電力グループ(TEPCO)
https://www.instagram.com/tepco.official/?hl=ja
東京電力グループのインスタグラムですが、設備や周辺環境などの写真が圧倒的にかっこよく仕事の様子をイメージしやすくなっています。普段見ることのできない発電設備内部を覗けるのはもちろん、これほどスタイリッシュな写真になるのかと驚いた方も多いでしょう。思わずフォローし、継続的に投稿を目にすることによって企業への愛着も湧きそうです。
【事例2】もしも伊能忠敬が現代の街を紹介したら!?
三井不動産
https://www.instagram.com/inotadataka31/
伊能忠敬がインスタグラマーになって三井不動産が手がけた施設を紹介するアカウントです。写真ではなく浮世絵風のイラストで、江戸時代の偉人が現代の街を案内するというかなりユニークなアイデアの勝利といえます。顧客から「うちの案件もインスタに載せてよ」なんてリクエストもあったら嬉しいですね。
【事例3】仕事の合間に見たい、息抜きコンテンツ
サイボウズ式
https://www.instagram.com/cybozushiki/?hl=ja
サイボウズが運営する、仕事に関する「あるある」な悩みや、新しい視点を提示するオウンドメディア風の投稿が中心となっています。「チームワークあふれる社会を創る」を理念として掲げる同社の働く人に寄り添ったコンテンツでブランディング(ファン化)成功の事例のひとつとして非常に参考になります。
まとめ
BtoBマーケティングとしてSNSを運用していきたいと思うのなら、まずは自社にとってインスタグラムが効果的なツールなのか、しっかりと検討することから始める必要があります。
場合によっては、他のSNSとの相性の方が良いということもあるでしょう。何のためにSNSを運用するのか、その目的を明確化しておけば、成果の出せる運用を実現できるでしょう。
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