Webコンサルでも使えるカスタマージャーニーとは?
2021.03.12 Posted by watanabe.k
皆さんは、「カスタマージャーニー」という言葉を知っているでしょうか?
カスタマージャーニーは、顧客の行動や思考を把握する上で非常に重要で、現代のマーケティング戦略においては欠かせない考え方です。
今回は、マーケティング初心者の方に向けて、カスタマージャーニーとは何か簡単に解説していきます。また、カスタマージャーニーのメリットや作り方、注意点などにも触れています。ぜひ参考にしてみてください。
目次
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、一言で言えば「顧客が購入に至るまでのプロセス」を意味します。
顧客がどのように商品やサービスを知り、どのような関心を抱き、どのような理由で最終的に購入に至ったのか。その流れを時系列順にまとめたものが、カスタマージャーニーです。
近年は、インターネットの発展やSNSの普及により、消費者は様々な場所で多くの情報に触れています。そのため、顧客の購買行動は非常に複雑化しています。
そこで登場するのがカスタマージャーニーです。顧客の「行動」「思考」「感情」を時系列で見える化することで、最適なマーケティング戦略を考えていくわけです。
また、カスタマージャーニーを図示化したものを「カスタマージャーニーマップ」と言います。
カスタマージャーニーを作ることのメリット
カスタマージャーニーには、以下のようなメリットがあります。
- 社内で共通認識が持てる
- 顧客を深く理解できる
- 顧客目線で戦略を立てられるようになる
- 意思決定がスムーズで的確になる
社内で共通認識が持てる
社内やチーム内のメンバーそれぞれが、顧客の購買行動に対して異なる解釈をしていた場合、マーケティング施策は成功しにくくなるでしょう。
しかし、カスタマージャーニーによって顧客の購買プロセスを可視化すれば、メンバー間で共通認識を持てるようになります。
顧客を深く理解できる
どのような顧客がどのようなプロセスで自社商品を購入してくれるのか、完全に理解している人は多くないでしょう。
カスタマージャーニーを作りこめば、顧客の行動・思考・感情などについて、より深く理解することができます。
顧客目線で戦略を立てられるようになる
カスタマージャーニーを作ることで、顧客の動きを全体的に把握できるようになります。また、カスタマージャーニーを分析することで、顧客目線で戦略を立てられるようになります。
企業がアピールしたいポイントと、顧客が本当に求めているポイントは、決して同じとは限りません。顧客視点を理解できれば、マーケティングが成功する可能性はグッと高まるでしょう。
意思決定がスムーズで的確になる
上述の通り、カスタマージャーニーを作っておくことで、顧客の購買行動に対してチーム内で共通認識を持つことができます。
そのため、メンバー全員が同じ方向を向けるので、精度の高い意思決定がスムーズに行われるようになります。
カスタマージャーニーの3つのステージ
カスタマージャーニーには、以下の3つのステージが存在します。
- 「認知段階」
- 「検討段階」
- 「決定段階」
まず、「認知段階(Awareness Stage)」です。これは、顧客が自身の悩みや課題、達成したいこと等に気づく段階です。
次に、「検討段階(Consideration Stage)」です。顧客が自身の問題について明確に定義し、その解決手段を調べたり検討したりする段階です。
最後に、「決定段階(Decision Stage)」です。いよいよ解決手段を決定する段階です。
それぞれのステージにいる顧客に対して、最適なアプローチを行ってください。
カスタマージャーニーの作り方
続いて、「カスタマージャーニーの作り方」について、簡単に解説していきます。
基本的には、以下のような順番で作成します。
- ペルソナを明確にする
- ゴールを設定
- カスタマージャーニーマップのフレームを設定
- 顧客の情報を収集
- マッピング
- 行動・思考・感情を一連のストーリーに
1.ペルソナを明確にする
まず、ペルソナを明確にします。
ペルソナとは、簡単に言うと、「自社の商品やサービスを使用する架空のユーザー像」のこと。似たような意味で「ターゲット」という言葉が使用されることもありますが、ペルソナは、「ターゲット」よりもリアルに細かく人物像を設定する必要があります。
以下のようなイメージです。
ターゲット:「40代女性、専業主婦」
ペルソナ:「佐藤花子、43歳、女性、専業主婦、東京都在住、3人家族(夫45歳・娘12歳)、趣味は読書、毎週末スポーツジムに通っている」
2.ゴールを設定
次に、カスタマージャーニーのゴールを設定します。
自社商品の新規購入なのか、リピート購入なのか、資料請求なのか、最終的なゴールをはっきりさせましょう。
3.カスタマージャーニーマップのフレームを設定
続いて、カスタマージャーニーマップのフレームを作ります。
一般的には、以下のように横軸と縦軸を設定します。
横軸:購買プロセス(認知・関心・比較検討・購入決定)
縦軸:タッチポイント、行動、思考、感情、具体的な施策
4.顧客の情報を収集
続いて、顧客に関する情報収集を行います。データ分析などの定量調査、インタビューやテストなどの定性調査を実施し、あらゆる角度から顧客情報を集めましょう。
5.マッピング
情報が集まったら、フレームに沿って、顧客の行動や思考などをマッピングしてください。
最初はラフにマッピングを行い、徐々に細かくしていく方法が効果的です。
また、一人の担当者だけではなく、なるべく複数のメンバーで作成した方が、より精度の高いカスタマージャーニーマップになりやすいです。
6.行動・思考・感情を一連のストーリーに
最後に、マッピングした情報を整理して、一連のストーリーを完成させます。
チーム外の人にも伝わりやすいように、イラストや図を活用してみても良いでしょう。
カスタマージャーニーの注意点
カスタマージャーニーを作る際は、以下の点に注意してください。
- はじめから細かくしすぎない
- 作っただけで満足しない
- 企業の願望や担当者の妄想を入れない
上記に注意しながらカスタマージャーニーを作成し、ぜひマーケティングに活用してみてください。
まとめ
マーケティング初心者に向けて、「カスタマージャーニー」とは何か簡単に解説しました。
カスタマージャーニーは、現代のマーケティング活動には欠かせません。ぜひ当記事を参考にしながら、カスタマージャーニーについて理解を深め、実際に作成してみてください。
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