[Webマーケティング] ステーキを売るな-シズルを売れ!
2008.06.06 Posted by 山浦 仁
初版の発行が昭和46年というから、もう36年前の本です。
アマゾンには在庫が無く、古本で購入したので、もう絶版になっているのかもしれません。
副題が、「一発必中の販売話法!」です。
今でこそ“1億儲ける云々”といったマーケティング本がたくさん出版され巷に溢れていますが、この手のノウハウ本が36年前からあったことに少し驚きを感じます。
この本では「ホイラーの5つの公式」として、販売話法に必要な5つの項目が挙げられています。
(2)手紙を書くな-電報を打て!
(3)花をそえていえ!
(4)もしもと聞くな-どちらと聞け!
(5)吠え声に気をつけよ!
どれも面白いことを言っていますが、この中で注目なのが「ステーキを売るな-シズルを売れ!」です。
Wikipediaで「シズル」を調べると、「揚げ物や肉が焼ける際の“ジュージュー”という音の英語の擬音語。転じて、食品の味わいを想起させる写真・映像や図案。さらに広告においては、食品に限らず企業や商品など対象物の魅力や価値という意味にも使用される。」とあります。
つまり、シズルとはその商品・サービスのセリングポイントのことです。
本書では、例えば、電気掃除機の販売を例に、
構造を売るのではなく、手数がかからない点を売れ!
吸引力を売るのではなく、家がきれいになる点を売れ!
ということを言っています。
つまり、スペック等のカタログ情報を売るのではなくて、その製品によって顧客にもたらされる便益をアピールしろ、ということです。
Webサイトの表現を考える際に、どうしても情報発信側の視点から、商品・サービスの説明をしてしまいがちです。
もちろん、商品開発時にこだわった点などは表現した方が良いですが、その際に外してはならないポイントが、それがお客様にどのような便益をもたらすかです。それを、できるだけ専門用語などを使わずに、お客様が理解できる言葉で伝えなければなりません。そうしなければ、お客様に伝わりません。
本書は次のことばで締めくくられています。
「あなたがいいたいとおもうことよりも、見込み客が聞きたいと思うことのほうをより多く考えなさい。そうすれば、あなたが受け取る反応は、あなたが欲しいと思っていたものである場合がより多くなるはずである。」
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