Webコンサルでも使えるSWOT分析とは?
2021.04.22 Posted by watanabe.k
皆さんは「SWOT分析」という言葉をご存知でしょうか?
SWOT分析は、ビジネスにおいて事業戦略を決める際などに使用される分析手法で、3C分析や4P分析と並ぶ、代表的な分析フレームワークのひとつです。
実際、SWOT分析を行った経験のある方も多いと思います。しかし、「うまく分析できなかった」「活用の仕方が分からない」という人も多いのではないでしょうか?また、「SWOT分析って何?」「基礎から学びたい」という人も少なくないでしょう。
そこで今回は、Webコンサルティングにも活用できる「SWOT分析」について分かりやすく解説していきます。SWOT分析のメリット・デメリットや具体的な分析方法まで網羅的に説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
SWOT分析とは
まず、SWOT分析とは何か、簡単に解説します。
上述の通り、SWOT分析はビジネスにおいて経営戦略や事業戦略を決める際に使用される、代表的な分析フレームワークです。自社の内部環境と外部環境を分析することで、事業課題や市場チャンスなどを明確にします。
「SWOT」とは、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の頭文字を取ったもの。この4つのカテゴリーを軸にして、自社の現状分析を行っていきます。
それでは、4つのカテゴリーについて、それぞれ詳しく説明します。
Strength(強み)
「Strength」とは、自社独自の特徴や資源のうち、目標達成に大きく貢献しうるもの。つまり、自社もしくは自社サービスが持つ強みのことです。
例えば、以下のようなイメージです。
- 人材
- 資金力
- 独自の技術
- ブランド力
- サービスの質
他社と比べて自社が優れている部分を、様々な角度から探してみましょう。
Weakness(弱み)
「Weakness」とは、自社独自の特徴や資源のうち、目標達成の妨げになりうるもの。つまり、自社もしくは自社サービスが持つ弱みのことです。
「資金が少ない」「ブランドの認知が弱い」「インフラが整っていない」など、自社の弱い部分・苦手な部分を客観的に洗い出してみましょう。
Opportunity(機会)
「Opportunity」とは、自社にとってプラスとなるような外部環境の変化、競合他社の動きなどを意味します。
例えば、以下のようなイメージです。
- 事業に勢いをもたらす法律改正
- 自社サービスと相性の良い技術革新
- トレンドの変化
Threat(脅威)
「Threat」とは、自社にとってマイナスとなるような外部環境の変化、競合他社の動きなどを意味します。
「自社サービスに規制がかかるような法律改正」「新しい競合他社の出現」など、自社の強みが薄れてしまう原因を探してみてください。
内部要因と外部要因
SWOT分析における4つのカテゴリーは、内部要因と外部要因に大別されます。
内部要因には、「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」が該当します。内部要因は、以下のように、自社である程度コントロールすることが可能です。
- 技術力
- 商品やサービスの質
- ブランド力
- インフラ
- 価格
- 立地 など
一方で、外部要因には、「Opportunity(機会)」と「Threat(脅威)」が該当します。外部要因は、以下のように、自社の努力だけでは変えられません。
- 市場規模
- トレンド
- 景気、社会動向
- 消費者の志向、ニーズ
- 政治経済、法律
- 競合他社
SWOT分析では、内部要因と外部要因の両方に注目することで、自社の現状を客観的に分析することができます。
SWOT分析の目的
SWOT分析の主な目的としては、以下が挙げられます。
- 経営戦略や事業戦略の策定
- マーケティング戦略の策定
- 組織目標の設定
- 個人目標の設定 など
SWOT分析を行う際は、必ず最初に目標を明確にしてください。「なぜ分析を行うのか」がはっきりしていないと、時間の無駄になってしまう可能性があります。
SWOT分析のメリット
続いて、SWOT分析のメリットを紹介します。具体的には、以下の2つです。
- 要因を比較できる
- 視野が広がる
SWOT分析では、自社の強みと弱み、外部の機会と脅威をひとつのフレームワークの上で分析します。ゆえに、要因同士を比較できるので、客観的な現状分析が可能になります。
また、自社の内部と外部の両方に目を向けることで、視野が広がります。幅広い視野で経営戦略や事業戦略を考えられるようになるので、ビジネスが成功する可能性も高まるでしょう。
SWOT分析のデメリット
一方で、SWOT分析には、以下のようなデメリットも存在します。
- 強みと弱みの判別がつかない場合もある
- 細かい分析はできない
SWOT分析では、「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」を明確に分ける必要があります。しかし、自社にとって強みなのか弱みなのか、はっきりと判断できない要因もあるでしょう。その場合でも、どちらかに分類しなければならないので、注意してください。
また、SWOT分析は、あくまでも基礎的なフレームワークに過ぎないので、基本的に細かい分析はできません。そのため、他の分析手法と組み合わせることが重要だと言えるでしょう。
SWOT分析の方法
最後に、「SWOT分析の方法」について簡単に解説します。
SWOT分析の方法は、主に3種類存在します。以下の順番で実施するのが一般的です。
- 外部環境分析
- 内部環境分析
- クロス分析
外部環境分析
まず、「外部環境分析」です。自社の「Opportunity(機会)」と「Threat(脅威)」について調査・分析を行います。
ミクロ(市場の動向や競合他社の動きなど)とマクロ(景気、社会情勢、自社に関係する法整備など)の2つの視点が大切です。
ミクロでは「3C分析」、マクロでは「PEST分析」など、他のフレームワークを活用することで、より精度の高い分析が可能になるでしょう。
内部環境分析
次に、「内部環境分析」です。自社の「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」について調査・分析を行います。自社の特徴や経営資源を見直し、競合他社と比較してみましょう。
内部環境は、外部環境と比べて主観が入りやすいので、十分に注意してください。
クロス分析
最後に、「クロス分析」です。4つの要素を以下のように掛け合わせ、どのような戦略が有効か検討します。
Strength(強み)×Opportunity(機会)
自社にとっての脅威に対抗するための戦略。
Weakness(弱み)×Opportunity(機会)
自社の弱みを補強・克服し、機会を掴むための戦略。
Weakness(弱み)×Threat(脅威)
自社の弱みを最小限に抑え、脅威を回避するための戦略。
まとめ
今回は「SWOT分析」について簡単に解説しました。ぜひ当記事を参考にしながらSWOT分析について理解を深め、自社サービスの表現方法など、ホームページ制作にも活用してみてください。
関連記事こちらの記事も合わせてどうぞ。
2024.07.24
2024.01.25
2023.12.07