O2Oマーケティング施策として注目されている、ソーシャルギフトとは?
2016.02.17 Posted by Erika
そもそもO2Oってなに?
略さずに書くとOnline to Offline、つまりネットに落ちてる情報などが、実際の店舗での購入に何らかの影響を与えることを言います。
また、そうした傾向を反映しネット上で販促やマーケティングを行って商品をより効果的に販売しようとする販売側の活動を指すこともあります。
その販促の内容ですが、たとえば割引クーポンであったり、特定の商品をタダでプレゼントするチケットを発行するなどです。
最近ではこのO2Oに特化したWebサイトや会社が登場し、スマホのGPSなどを利用した、実店舗とWEBをつなぐ施策など、様々な手法が生まれています。
ソーシャルギフトとはいったい…
で、ソーシャルギフトですね。
ソーシャルギフトはネットで買ったものを、フェイスブックやLine等のSNSサービスを使って、住所も知らない「友人」や「知り合い」にプレゼントを贈るサービスを言います。
2010年ごろからにわかに増え始めたこの手のサービスは、かつて、それ専門の業者が幅を利かせていました。
ところが最近ではスターバックスやローソンなど、一般企業の参入も増えはじめ、Lineもこのサービスを本格稼働させてます。こちらの「e-Gift system」はgifteeが提供する、企業向けサービスで、ソーシャルギフトサービスを提供したい企業によく利用されています。
ソーシャルギフトのgiftee(ギフティ) | ソーシャルギフトサービス
スタバやローソンのように、近年は法人の販促キャンペーンとしての利用例も出てきていますね。ギフトを贈った、あるいは受けとった経験のある方もいるのではないでしょうか。<br/ >
このようなプラットフォームの整備にともない、従来のリアルキャンペーンをやめ、ソーシャルギフトサービスにシフトする法人の事例も増えてきているというわけです。
ちなみに「e-Gift system」はあくまでプラットフォームなので、贈り物を提供しているわけではありません。シャディーのギフトや高島屋のギフトなどと同じでなのではないか?と勘違いしてはいけませんよ。
企業が次々と参入するワケ
それは、従来のリアルキャンペーンによるギフトプレゼントよりも、コストの大幅な削減が見込めるからです。
企業では、キャンペーンを一つ行うにしても、コストをかけて、「それなり」の準備をしなくてはなりません。ソーシャルギフトで済ませれば、販促物の制作も必要なく、応募や発送の際の人的な手間もトラブルなどのリスクも軽減できます。Webサイト内でキャンペーンが完結すれば、潜在的な利用者の掘り起こしにもつながっていくかもしれませんから、コストの削減と新規顧客開拓、まさに一石二鳥なのです。
個人から個人へ。心のこもったおくりもの
企業から個人へというギフト流れがひとつ。そしてもう一つ、最近では個人から個人へ、スモールギフトを贈る習慣が一般化しつつあります。
たぶんお年を召された方にはあまり理解できないでしょうが、まあお歳暮みたいなものと考えればいいでしょう。それか、お客さんのところに謝りに行く際のおまんじゅうです。いわゆる手土産ですね。
ネット上で感謝や謝罪を表す際に、ソーシャルギフトを使ってさらに「ありがとう」「ごめんなさい」の気持ちを表現するわけです。これがリアルの世界だったら、その人の前にいちいち行かなければなりません。まんじゅうもって。そのめんどくささがネットで完結するんですよ。
相手も慣れているから、それを受け入れられるわけです。ネットだけのやりとりをしている人に、いちいち住所聞いて・・・
なんて嫌ですし、教えてくれないでしょう。
やり方によっては、多くの人を募って特定の人にギフトを贈る、なんて使い方もできます。しかも誰か一人がみんなからお金を集める必要もなく、一人一人が個別に決済できるので、めちゃくちゃ手軽です。
ソーシャルギフトの今後
矢野経済研究所の試算によれば、2014年にはたった8億円(発行金額ベース)規模だったソーシャルギフトの市場が、2020年には770億円(!)の超巨大市場に変貌するという予測がなされているのです!!
この数字だけを見れば、いち早くマーケティングの施策として取り入れていかねばなりませんね。物販やサービスを一般ユーザー向けに行っている企業ならなおさら、と言いたいところです。が、ソーシャルギフトって、正直聞いたことありました?おそらく40代以上の人はあまりないと思います。
贈ったこともなければもらったこともない、もらい方もわからない。実際そうなると思います。結局の所、SNSなどを介したソーシャルなつながりがないと、使いどころはないです。ご近所どうしや上司、友人などリアル世界のつながりが幅を利かせる世代にとっては、少々縁遠い世界になるかもしれませんね。
10代から30代が主なユーザー層で、それ以上の世代は取り残される。ツイッター以上に世代間の利用比率に差ができるサービスになるんじゃないかなーと、私は考えています。つまり、ギフトの内容がメインユーザーのニーズをとらえられるかどうかが、成功のカギになるのではないでしょうか。
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