リニューアル時に知っておきたいサーバーのこと
2023.04.13 Posted by hosobuchi.m
新しくWebサイトを作成したり、Webサイトのリニューアルをしたりするときに、「サーバー」という言葉をよく耳にすると思います。Webサーバーやメールサーバーなど、サーバーといっても多種多様なものが存在します。
実際にサーバーという名称は聞くものの、具体的にどのような役割をもっているのか、知らないという方も多いのではないでしょうか。
そもそもサーバーとは提供する側という意味を持つ言葉で、利用者の要求（リクエスト）に対して、それに応答したデータを提供するコンピュータやプログラムのことを言います。
今回は、Webにおけるサーバーとはいったいどのようなものなのか、その仕組みやWebサイトに関わるサーバーについてわかりやすく解説していきます。
Webサーバー
Webサーバーとは、Webサイトの情報を置いてあるデータの保管場所のことをいいます。Webサーバーは、WebサイトやWebアプリケーションを公開するための中心的な役割を果たしており、クライアントからの要求に応じてHTML、CSS、JavaScript、画像、動画、音声などのコンテンツを提供します。
DNSサーバー
DNSサーバーとは、ドメインネームシステム（Domain Name System）の略で、インターネット上でドメイン名をIPアドレスに変換するためのサーバーです。DNSサーバーは、ネットワーク上のすべてのコンピューターが、ドメイン名を使用して他のコンピューターを特定するために必要なシステムであり、インターネット上のすべてのWebサイトやメールサービスなどが正常に機能するために重要な役割を果たしています。
たとえば、弊社のサイトは、下記のURLをアドレスとして記述することでアクセスできます。
https://www.weblab.co.jp/
そのようなことは、当たり前ではないかと思うでしょう。しかし、この仕組みこそがDNSサーバーが存在する役割になっています。もし、DNSサーバーがなければ、「11.1.1.111」といったIPアドレスを使って、アクセスしなければいけなくなります。このように、DNSサーバーによって簡単で使いやすい通信が可能となっており、そのような仕組みから“DNSサーバーといえば名前解決”と呼ばれています。
権威DNSサーバー
権威DNSサーバー（Authoritative DNS Server）とは、特定のドメイン名のIPアドレスを管理している、そのドメイン名の権威を持つDNSサーバーのことをいいます。つまり、あるドメイン名に関するIPアドレス情報の管理者であり、その情報について最終的な権限を持っているサーバーです。
簡単に説明すると、親と子供であれば、権威DNSサーバーは親の存在です。権威DNSサーバーは、そのドメイン名に関する情報を返すことができ、他のDNSサーバーに情報を提供する役割を持ちます。たとえば、特定の会社のWebサイトを運営している場合、その会社が所有するドメイン名に対するIPアドレス情報を管理する権威DNSサーバーを運用する必要があります。
キャッシュDNSサーバー
一方、キャッシュDNSサーバー（Recursive DNS Server）は、DNSクライアントからの問い合わせに対し、ドメイン名とIPアドレスの対応表を持つDNSサーバーに問い合わせ、応答をキャッシュする役割を持っています。
キャッシュDNSサーバーは、DNSクライアントが問い合わせを行うたびに、毎回DNSサーバーに問い合わせを行うのではなく、最新の情報をキャッシュから取得することができるため、高速な応答を実現することができます。
メールサーバー
メールサーバー（Mail Server）とは、電子メール（Eメール）を送信・受信するためのサーバーのことをいいます。メールサーバーは、SMTP（Simple Mail Transfer Protocol）と呼ばれる通信技術を使用して、メールの送信や受信を行います。
また、メールボックスを管理し、ユーザーがメールを送信した際には、受信したメールをユーザーのメールボックスに配信する役割を持ちます。一般的に、企業や組織では、自社ドメインを持つメールサーバーを運用しており、Webサイトのリニューアルの際には、こちらの契約状況も確認しておくとよいでしょう。
リニューアル時にトラブルが起きないように
Webサイトのリニューアルでトラブルを起こしたくなければ、それぞれのサーバーとの契約がどうなっているか、次のポイントを踏まえて把握しておきましょう。
- DNSの切り替えには一定の時間を要するため、その準備をしておく
- DNSの切り替えで影響の出るサイトは他にないか確認しておく（サブドメインで展開しているサイトはないか、確認しておく。）
- 各契約期限は十分にあるか確認しておく
リニューアルのタイミングで起こりがちなトラブルとしては、「サイトが閲覧できない」「古いサイトのまま情報が更新されない」「メールが届かない」などがあります。
そういったことが起こらないよう、契約の確認、見直し、時には問合わせなどしつつ、リリースタイミングまでに準備を進めましょう。
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