ウェブアクセシビリティの4原則とは?②操作可能
2020.01.14 Posted by watanabe.k
前回のウェブアクセシビリティの4原則とは?①知覚可能から、ウェブアクセシビリティの4つの原則について、具体例を交えて紹介しています。
『知覚可能』『操作可能』『理解可能』『堅牢性』の中から、今回は『操作可能』の原則について、具体的に見てみましょう。
目次
『操作可能』とは?
『WCAG 2.0』の内容を解説している『WCAG2.0解説書』では、『操作可能』について以下のような説明が記載されています。
操作可能 - ユーザインタフェースコンポーネント及びナビゲーションは操作可能でなければならない。
- これは、利用者がインタフェースを操作できなければならないことを意味する (インタフェースが、利用者の実行できないインタラクションを要求してはならない)。
この原則では、ユーザーが意図した操作ができるホームページの作成を求めています。
『操作可能』が考慮されていないページでは、たとえば以下のような問題が起こります。
『操作可能』を考慮しないことで起こる問題例
キーボードのみでの操作が上手くいかない
ロービジョンの人の多くは、マウス操作が難しいためキーボードを使用します。また、キーボード操作に慣れている人の中には、マウスを使うのが手間なのでキーボード操作でホームページを閲覧する人もいます。
そういった際に、フォーカス時に視覚的な変化がなかったり、コンテンツ順にタブ移動が行われなかったりしてフォーカス位置が行方不明になると、操作が困難になってしまいます。
また、マウスを使用しなければコンテンツを抜けられない(閉じ込められてしまう)状況も避けるべきです。
制限時間に間に合わない
身体に障がいを持つ人や、PC操作に慣れていない人は、メールフォームやECサイトのカートなどの仕組みの理解や入力に時間が掛かってしまいます。
そういったページでセッションが切れるまでの時間を短く設定していると、入力が間に合わない利用者が困ることになります。
発作(てんかん)を引き起こす可能性のあるコンテンツを提供してしまう
閃光を放つコンテンツがある場合、閃光はどの1秒間においても3回を超えて放ってはいけません。
これは、発作(てんかん)を引き起こす可能性があるためです。
関連する出来事として、1997年に起こった「ポケモンショック」が有名です。
まとめ
『操作可能』の原則は、考慮しておかなければホームページの閲覧が困難になるだけでなく、利用者の健康にもかかわります。
次回は『理解可能』について見ていきましょう。
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