ウェブアクセシビリティの4原則とは?④堅牢性
2020.02.04 Posted by watanabe.k
第1回『知覚可能』、第2回『操作可能』、第3回『理解可能』とご紹介してきたウェブアクセシビリティの4つの原則について、いよいよ最後の原則になりました。 今回は、『堅牢性』について紹介します。
『堅牢性』とは?
『WCAG 2.0』の内容を解説している『WCAG2.0解説書』では、『堅牢性』について以下のような説明が記載されています。
堅牢性 – コンテンツは、支援技術を含む様々なユーザエージェントが確実に解釈できるように十分に堅牢でなければならない。
- これは、利用者が技術の進歩に応じてコンテンツにアクセスできなければならないことを意味する (技術やユーザエージェントの進化していったとしても、コンテンツはアクセシブルなままであるべきである)。
ブラウザのバージョンや、OSの種類、スマートフォンの機種などを伝える情報のことをユーザエージェントといいます。
現在はもちろん、将来のユーザエージェントにも対応できるページの作成が求められています。
『堅牢性』を考慮しないことで起こる問題例
スマートフォンで表示した際にレイアウトが崩れる
スペースと改行でレイアウトを整えた場合、パソコン上では上手く表示されるかもしれません。
しかし、スマートフォンのような画面幅の狭いデバイスではどうでしょうか。改行位置がずれて、レイアウトが崩れてしまうと思います。
近年ではパソコンだけでなく、スマホやタブレットからのアクセスの割合も高いため、そういったデバイスも想定してページを作成しなければいけません。
役割はナビゲーションだが、divタグを使用して実装している
divタグには決まった役割がありません。
ナビやボタン、リンクなど、明確な役割を持つ要素には<nav>、<button>、<a>など、適切なタグを使用する必要があります。
適切なタグを使用できない事情がある場合は、WAI-ARIAのrole属性を付与する必要があります。
まとめ
正しいコーディングを行うことが、『堅牢性』の維持に繋がります。
4つの原則について、 今回で全てご紹介しました。
実際にウェブアクセシビリティの試験を行う際には沢山の確認項目がありますが、全てこの4原則に基づきます。試験を行わない場合でも、この4つの原則を意識してホームページを制作するようにしてください。
そうすることで、きっと今より多くの利用者に見てもらえるでしょう。
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