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時代が求める多言語サイト 制作する目的を考える

2024.02.08 Posted by

日本市場のグローバル展開や外国人技術者の採用増加などの背景から、時代が多言語サイトを求めるようになっています。多言語サイトは、外国人との多様なコミュニケーションを実現するうえで非常に重要な役割を担っています。

 

今回は、これから多言語でサイトを展開したいと考えている方や、英語サイトを公開したけれど今後どうしようか思案している方に向けて、制作の目的についてわかりやすく解説していきます。

多言語サイトが求められる時代背景

まずは、多言語サイトがなぜ求められているのか、その時代背景について考えていきます。

 

海外への情報発信

インターネット需要が世界中で広がり、ネットを通じて届けられるアプローチ可能なエリアは全世界に広がりました。しかし、日本語話者にしか届かないサイトでは、世界中の人々に自社の情報を届けることができません。国際社会となった今、Webサイトも国際化させ、情報を多くの人に届けることが求められています。

 

そのため、時代の変化に対応するためにも、グローバルな視野で情報を提供することが、多言語サイトの制作目的となります。

 

国内の外国語話者への情報発信

インバウンド市場の拡大に伴い、日本全国に外国人旅行者が増加し、2023年は過去最高を記録しました。(※1)
在留外国人も令和5年(2023)に過去最高を記録するなど(※2)、日本国内に増加する外国語話者へよりわかりやすい情報を提供は、企業や団体にとって重要なことになってきました。

 

ちなみに、訪日外国人と在留外国人を合算した日本国内消費額は、10兆円を超えています。今後、インバウンドの動きが拡大を続ければ、外国人市場は今以上に大きくなることは間違いありません。これらの時代の変化からも多言語対応の必要性が容易に理解できます。

 

※1:訪日ラボ「訪日消費額、初の「5兆円」突破 1人当たり旅行支出は21.2万円【訪日外国人消費動向調査2023年】」
※2:出入国在留管理庁「令和5年6月末現在における在留外国人数について」

どこの誰に届けたい情報か

多言語サイトの運用目的は、具体的な対象や情報提供先によって異なります。それぞれの具体例から多言語サイトの目的について考えていきます。

 

市役所・区役所

その地域に住む外国語話者向けに、暮らしに必要な情報や新しい制度に関する情報を提供します。これにより、災害時でも緊急時に必要な情報を迅速に届けることができ、安心して暮らしていくことができます。
【具体的な内容】居住地域のイベント情報、暮らしのガイド、医療情報、教育制度、法的手続きなど。
【対象】日本に住む外国語話者。

 

大学・大学院

外国語話者の生徒や入学を検討している人に対して、学校に関する情報を提供し、受け入れ体制を整えます。これにより、大学や大学院の魅力を海外に発信できるため、学校の国際化を推進できます。
【具体的な内容】入学案内、教育日程、奨学金情報、留学生サポート、キャンパスライフなど。
【対象】日本の大学・大学院選びを行う外国語話者。

 

海外展開している企業またはしたい企業

企業の製品やサービスを世界の市場に展開し、現地の言語と文化に合わせた情報提供を行います。これにより、海外市場で事業を拡大が期待できます。
【具体的な内容】製品情報、サービス概要、ニュース、お問い合わせ情報などを多言語・ローカライズされた形で提供。
【対象】自社の商品やサービスに関連する海外企業。

 

IRサイト

海外の投資家に対して、企業の業績や将来の展望に関する情報を分かりやすくシンプルに提供します。
株式に関するニュースなども掲載することができ、これにより、海外投資家からの注目を高めやすくなります。
【具体的な内容】企業の財務報告、事業戦略、経営陣のメッセージ、株主向け情報を多言語で提供。
【対象】海外の投資家。

 

これらの例から分かるように、多言語サイトは特定の対象者に向けた情報提供が可能であり、地域の自治体から企業、大学、投資まで様々な分野で利用されています。情報を適切な言語と文脈で提供することで、より多くの人にアクセスしてもらえるサービスとなります。

多言語サイトを制作には注意が必要

多言語サイトの制作を考える多くの方は、「日本語を英語に翻訳するだけでは?」と考えてしまいます。しかし、多言語サイトで大切なのは、そのサイトを通じた海外とのコミュニケーションです。

 

たとえば、日本では当たり前に使われている色でも、国によっては非常にネガティブな印象をもたれかねません。また、日本で当たり前に使っていた表現が「人種差別に繋がっていた」といったこともあります。他にも、日本語と外国語では読みやすい文章構造や画像のレイアウトの考え方に対して大きい違いがあります。

 

そのため、どこの誰にどういった情報を届けたいか、翻訳はもちろん、デザインや文化を考慮しながら多言語サイトを整えていきましょう。

【まとめ】多言語サイトには海外の知見が欠かせない

多言語サイトの運用は、Google翻訳で外国語へ翻訳すればできるといった簡単なものではありません。その国に住んでいる方のデザインや文化的な配慮などの専門的な知識があって、有効に機能する多言語サイトとなります。

 

もし、海外展開のために多言語サイトを開設したいと考えているのであれば、まずはどこにいる誰にどんな情報を届けたいか、考えてみましょう。

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